会社には毎年、新人が入社してきます。その新人たちはどんな人物像に惹かれるのでしょうか。将来の後輩候補たち、現役高校生への実態調査から、理想のリーダー像が見えてきます。大手大学受験予備校『東進ハイスクール』を運営する株式会社ナガセは、高校1~3年生を対象に「日本の将来とリーダー像に関する調査」を実施しました。
『今の日本のリーダーに期待すること』を、複数回答で聞いたところ、1位『行動力・実行力』(51.6%)、2位『結果に対する責任を持つこと』(31.3%)、3位『決断力』(30.3%)と、上位3位までが30%以上を獲得しています。特に『結果に対する責任を持つこと』では、男子生徒の28.4%に対し女子生徒は39.1%と、10ポイント近くの差があります。女子生徒の方が責任を取るということに対して、意識が高いことが伺えます。期待することは、逆に言うと今足りていないと思っているということです。現役高校生の3割以上がこの3項目について「今足りていない」と感じているのです。
リーダーに必要な資質とは!?
今に限らず『日本のリーダーに必要な資質』に対する回答は、1位『行動力・実行力』(75.6%)、2位『決断力』(63.2%)、3位『結果に対する責任を持つこと』(54.5%)となりました。自分の上に立つ人には、これらの資質を持っていて欲しいと思っています。
そして『理想のリーダー』をひとりだけ上げてもらったところ、アップルの創業者、故スティーブ・ジョブスが1位となりました。このランキングでは2位小泉純一郎、3位坂本龍馬といった政治家が名前を連ねていますが、その中でも1企業の経営者がトップに立つということは、現役高校生から見て、リーダーに必要な資質を備えていると感じさせているのでしょう。
アップルはiPhoneやiPadといった革新的なデバイスを開発、発売して一気にその名を再浮上させました。発売当初、iPhoneは売れないと囁かれていました。そんな商品を開発させた『行動力・実行力』と、実際に発売させた『決断力』が、現役高校生の目にも優れていると捉えられています。
ジョブス氏と言えば基調講演での演説が特長的です。『日本のリーダーに必要な資質』の回答の4位は『人々を説得する力・コミュニケーション力』(48.4%)、5位は『カリスマ性・人々を魅了する力』(42.9%)となっています。この結果からはコミュニケーション力やカリスマ性よりも、行動力や決断力を持っていることが重要だということが分かります。
『行動力・実行力』『決断力』を磨き、『結果に対する責任をもつこと』を意識して、日々の仕事に取り組む。それが将来の後輩候補に慕われる先輩になるための近道になるのです。