インターネット時代になって、考える力が弱まったという認識が広まっています。京都府立南八幡高では、朝読書によって少しでも生徒たちに考える習慣を身に付けさせようという運動を試みています。なぜ、考えることが重要なのでしょうか?
2000年、PHP文庫から『自分で考える人が成功する』という書籍が刊行されました。書籍の中で筆者の中谷彰宏氏は「自分で考えた方が人生は楽しい」と語っています。考えることには『自分で考える力』と『他人の意見を参考に正解を導く力』の2種類があると述べており、より良い人生の為に考えるということなのです。
もちろん、考える力を養う理由の1つに自発的に動ける人生は楽しく、効率的という理由もあるのでしょう。能動的な行動はモチベーションを維持・向上することにもつながりますから、基本的に自分から行動した方が良いと言えます。
さらに、考える力があるメリットはそれだけではありません。自分ですべてを考えられる人間は強いということです。前例がない状況、対人関係など、様々な局面において、スピーディに自分なりの答えを導き出すことができるからです。
(参考資料:京都新聞「上位と下位、広がる格差 親の経済力が成績を左右」)
効率的に考える習慣を身につけよう
考える習慣というのは、普段から意識的に行動することで身につけることができます。考える力は上述したようにビジネスパーソンには不可欠なスキルです。
しかし、どんなに高いお金を払ったとしても、それだけで身に付くものではありません。また、読書をすることが考える能力を身につける近道と言いますが、より効率的に身につける7つの習慣をご紹介します。
(1)自分の思考に近い、あるいは、正反対の本を読む
(2)読書時、分からない文章や単語の意味を読み飛ばさない
(3)ニュースなどの結論を自分なりに考える
(4)対人関係など、上手くいかない原因を考える
(5)音楽や芸術作品の受け取り方を意識する
(6)自分の考えたことをブログや日記に書く
(7)自分が気になるニュースを他人と議論する
様々な情報について問題提起と深く追求することを続け、文章や言葉によってアウトプットをすることが重要です。常に相手の意見に耳を傾けながら、自分の持っている考え方を誰かと戦わせることで考える力は育っていきます。