人間ははるか昔から、何かしらの生産行動をとってきました。その結果、現在の社会が築き上げられています。現在の主な生産行動は『仕事』です。『仕事』をすることで、現在の社会をもっと良いものにしようしている訳です。では今のビジネスパーソンはどんな理由で『仕事』をしているのでしょうか?
上位を占める理由はやっぱり……?
キャリアデザインセンターは25~34歳の若手ビジネスパーソンを対象に『あなたにとって働く理由は何か』を尋ねた意識調査を行いました(キャリアデザインレポート2012 あなたにとって働く理由は何ですか)。
グラフ:キャリアデザインレポート2012 あなたにとって働く理由は何ですか。次の項目についてお答え下さい
『当てはまる』『やや当てはまる』の合計が最も多かったのは『自分の生活・生計のため』で95.3%でした。『将来の貯蓄のため』が87.4%、『自由に使えるお金を得るため』が83.2%で続いています。
上位3位はお金に関することでした。当然仕事の対価として賃金を得る以上、お金は大事です。過去の調査を見ても常に上位3位を占めており、その割合も常に高いものとなっています。この意識調査の下位を見ると少々気になることもありました。
減り続けている『自分の成長のため』という理由
働く理由は『自分の成長のため』との回答は65.9%でした。これは2010年の76.5%をピークに10%近く下がっています。
また『周囲の人から認められたい』という回答も42.6%と、2008年の50.3%をピークに下がり続けています。以前と比べて、仕事を通じて人間的に成長し、仕事を成功させることで周囲の人に認められたいと思っているビジネスパーソンは減っていることが分かりました。
仕事を表す英単語はふたつある。あなたはどっち?
英語は日本語よりも細かいニュアンスを伝えることがあるのをご存じですか?実は『仕事』にはふたつの英単語があります。
ひとつは『work』。ほとんどのビジネスパーソンは、『仕事』を『work』と思っているのではないでしょうか?『work』には、『ある目的を持って努力して行う労働』という意味があります。肉体的にも精神的にも、努力を積んでいけば、必ず自分の成長に繋がっていきます。それは最終的には『自分の成長のため』になるはずです。
もうひとつの仕事は『labor』です。こちらは『賃金を得るための労働』という意味が強くなります。『labor』は刑罰の労働などに使われるように、骨を折るようなつらい仕事を指しています。
仕事を『work』と捉えてみよう!
今回の調査で、今の仕事を『labor』だと思っている人が多いということが見えてきます。しかし本当にあなたの仕事は『labor』でしょうか? 努力して仕事をして、それが自分の成長に繋がっているのではないですか?
当然お金も大事ですが、今一度あなたの仕事を見つめなおして、『work』と捉えることが必要ではないでしょうか。