皆さんは、「エレベーターピッチ」というプレゼンテーション手法をご存じでしょうか? 現在ではプレゼン手法の一つとして確立されており、ビジネスシーンで活用できる場面はかなり多いといいます。ここでは、その準備の仕方などについてご紹介します。
エレベーターピッチはどんなプレゼン手法?
エレベーターピッチとは、エレベーターに乗っている約30秒(文字換算:約250文字)の間にプレゼンテーションをして、相手に自分を売り込むテクニックのことです。短い時間のなかでアピールする必要があるために高度な技術を要しますが、習得できればプレゼンや上司への報告、転職活動などさまざまなビジネスシーンで活用できます。
発祥は、世界最大のIT拠点であるアメリカのシリコンバレー。起業家が投資家に対してエレベーター内でプレゼンをしたことが始まりのようです。
近年はビジネスパーソンが用いるべき技術としてアメリカなどの大企業が社員教育に取り入れており、今後のさらなる広がりが期待されています。
エレベーターピッチのテンプレートと作成方法
エレベーターピッチには、テンプレートや作成方法といった、参考になる目安の形がいくつか存在します。例えば『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン――人々を惹きつける18の法則』(日経BP社)という本では、次の4点を順番に話すことで、エレベーターピッチができあがる、と説いていました。
(1)何をするのか
(2)どんな問題を解決するのか
(3)他社のサービスとはどう違うのか
(4)なぜあなたのサービスを使うのか
また、『Elevator Pitch Essentials』の著者であるChris O'Leary氏は、(1)簡潔であること(Concise)、(2)明確であること(Clear)、(3)説得力があること(Compeling)、(4)信頼感を持たせること(Credible)など、次の9つの「C」を突き詰めれ、ば優れたエレベーターピッチができる、と解説しています。
エレベーターピッチが役立つ場所
エレベーターピッチを身に付けることができれば、簡潔で、かつ要点を絞ったアピールができるため、相手の興味をグッと惹きつけることができます。
話が長かったり、要点が分かりづらかったりするのはプレゼンなどでも問題にされやすいポイントであり、それでは売り込みたい内容を十分に理解してもらうのは難しいでしょう。
エレベーターピッチが役立つ場所としては、転職面接における「自己紹介」がまず挙げられます。
自己紹介はそもそも長い時間話すものではなく、できるだけ簡潔な形が求められます。伝えたい事が整理されていないと、要点が分かりづらく中身のない自己紹介になりやすいですが、エレベーターピッチを用いれば短い時間ながらも中身の濃い自己紹介ができるようになります。
ほかにも営業訪問の場面やビジネスセミナーでの自己紹介、アイデアを上司に伝えたい時などエレベーターピッチが役立つ場面は多いので、こちらの内容や書籍などを参考に、ぜひ身に付けてみてはいかがでしょうか?