面接に臨む前は、誰もが不安なものです。だからといって、そこから目をそらしてしまっては、結果はついてこないでしょう。大切なのは準備をしっかりすることです!
転職回数が多いと面接で不利?
転職の回数が多いと、「次はもうどの会社も採用してくれないのでは……」と不安になるものです。ある企業人事部の方によると「20代で3回以上、30代で5回以上の転職をしていると多いと感じる」そうです。
でも、転職の回数が多いから「次はない」と思うのは早とちり。それだけで人事部がマイナス評価をくだすようなことはないそうですよ。ただし、「なぜ、転職をしてきたか」という説明をしっかりできなければなりません。
理由をきちんと説明できれば人事部も納得するし、逆にしどろもどろになってしまえば「怪しいな……」と思われてしまうでしょう。これは自分が人事部の立場になったとしても当然のことですよね。
そこで、今回は転職回数が多い場合の面接を想定し、お勧めの自己PRの例などを紹介していきたいと思います。面接で自分の未来を切り開けるかどうかは自分次第です! しっかり準備して、「採用」の2文字をGetしましょう!
中途採用の面接のポイント
中途採用の面接で、面接官が主に知りたいポイントは次の2つ。「なぜ転職をしたのか」と「これまでの経験を当社でどのように活かしたいのか」です。もちろん、実際の面接では人間性に関する質問や長所・短所を聞かれると思いますが、転職回数が多い方は何よりもこの2点を整理して面接に臨むようにしましょう。
たとえば、面接で「29歳までに転職を3回していますね。これはなぜですか?」と聞かれたとします。あなたなら、どのように答えますか? 絶対にやってはいけないのは、ごまかすこと、けむに巻くことです。このような場合は、整理しておいた内容をハッキリと答えます。
<回答例>
「1社目では営業の基礎を学びました。そこで3年間働いた後、もともと興味のあった○○業界でさらに営業のスキルを磨きたいと思い、最初の転職をしました。そこではある程度の実績を残し、充実した日々を過ごしていたのですが、会社のネームバリューに頼らず、自分自身の実力で勝負したいと思うようになり、ベンチャー企業に転職しました。」
これはあくまで一例ですが、仕事に対するポジティブな姿勢を見せながら、転職理由を理路整然と話せるように事前準備をしておきましょう。
「当社でこれまでの経験をどのように活かしますか?」への答え方
2つめのポイントは「当社でこれまでの経験をどのように活かしたいか」という質問への答え方です。転職回数が多いと、どうしても「うちも合わなかったらすぐ辞めてしまうのかな。」と人事担当者が不安になることは少なからずあるので、その不安を取り除く説明をするように心がけましょう。
<回答例>
「私は約7年間、営業畑で働き、営業職の基礎を学んできました。前職も充実の日々でしたが、来年30歳になるにあたって、今後は“社会貢献”に重きを置いている企業で働きたいと考えるようになりました。御社は○○事業で社会貢献を明確に提示しています。その○○事業で、私が培ってきた営業力を活かしたいと思っております」
これも一例ですが、ポイントは「目的意識を伝えること」「過去の経験を活かせることを示すこと」、そして「前の職場の悪口を言わないこと」です。前職の悪口を言う人は、どこへ行っても不満を抱く人だと思われてしまうので注意しましょう。
今は終身雇用の時代ではない!
最後に、今は「終身雇用」の時代ではありません。昔は一度入った企業で定年まで勤め上げることがよいこととされてきましたが、今はその企業自体がいつまで存在するかもわからない時代です。
つまり、「転職=悪」という考え方は昔と比べれば薄れてきています。逆に、転職回数が多い人間には面白い人間が多いと考える人すらいます。「転職回数が多いから私はダメだ…」と暗い顔をしていても、何も始まりません。
過去のことは変えられないので、ポジティブにいきましょう。ただ、ポジティブといっても、何も考えずに笑顔で突撃せよということではありません。事前にしっかりと戦略を立て、想定されるQ&Aも練り上げ(仕事も同じですよね)、面接の場では笑顔で受け答えをしましょう。
転職回数が多いということは、ある程度の社会人経験は持っているということ。だから、きっと大丈夫! 悩んでいる暇があったら、その時間を準備と下調べに使いましょう!