未経験でもIT業界に転職できる！職種や年収、向いている人など転職に役立つ情報を紹介
IT業界にはさまざまな仕事があります。具体的にどのような職種があるのかよく分からない方も多いのではないでしょうか。転職を考える方の中には、未経験でIT業界にチャレンジできるのか疑問に思っている方もいるでしょう。
この記事では、IT業界への転職を検討するうえで知っておきたい職種や仕事内容、年収、向いている人などを紹介します。
IT業界とは？
ITとは、Information（情報）Technology（技術）の略称です。IT業界は情報技術を活用したサービスを展開する業界のことで、企業向けサービス（BtoB）と、消費者向けサービス（BtoC）に分けられます。
IT業界はBtoB、BtoCの中でもソフトウェアやハードウェアなどの分野ごとに幅広い職種があるのが特徴です。また近年ではIoTや5G、クラウドなどの新しい技術の進歩に伴い、関連する職種も増えています。IT業界への転職を考えている方は、IT業界に分類されるおもな5つの分野や、重要視されている5つの技術を把握しておきましょう。
大きく5つに分類される
IT業界は、大きく分けると以下の5つに分類されます。
・ソフトウェア
・ハードウェア
・情報処理サービス（SI）
・通信インフラ
・Web・インターネット
上記の5つの中でもさらにさまざまな職種があり、必要なスキルや働き方、年収などが異なります。業界ごとの特徴や具体的な職種、職種の適性を理解しておくと転職に役立つでしょう。
5つの重要な技術
新しい技術が日々進歩するIT業界では、以下5つの技術が注目されています。
・IoT×5G
・クラウド
・AI（人工知能）
・VRやARの活用
・DX（デジタルトランスフォーメーション）
それぞれ詳しく解説します。
IoT×5G
IoTとは、モノとインターネットをつなげて通信する技術を指します。5Gは、第5世代移動通信システムと呼ばれる高速通信技術です。IoT×5Gは、自動車や家電製品などさまざまなものに導入され、操作性の向上や遠隔操作の実用化に活用されています。
クラウド
クラウドとは、ハードウェアやソフトウェアがなくても、インターネット上のサービスを利用できるシステムです。代表的なものにWebメールやクラウドソーシングサービスなどがあります。
AI（人工知能）
AI（人工知能）は、Web検索や音声認識、自動運転技術など活用される場が広がっています。大量のデータ処理や予測分析ができるため、人間が行っていた作業を効率化する面でも注目されている技術です。
VRやARの活用
VRは仮想現実のことで、コンピュータによって作りだした空間を現実世界のように体験できる技術です。ARは拡張現実のことで、実在する現実世界をスマートフォンなどで認識し、画面上に現実世界の視覚情報を加える技術です
DX（デジタルトランスフォーメーション）
DX（デジタルトランスフォーメーション）は、企業がAIやIoTなどのデジタル技術を用いて業務の改善や効率化などのデジタル変革を進めることです。
IT業界の現状と今後
IT業界に転職するかを検討する際に、業界の現状と今後を知ることはとても大切です。
総務省で公開されている資料によると、2021年の情報通信産業の国内総生産は52.7兆円で、前年より0.8％増加しています。ICT（情報通信技術）政策への取り組みが進んでいることから、今後もITやICTの活用が推進され、技術も発展していくでしょう。
また、IT業界はAIやIoTなどの進歩に加え、新たな技術の開発なども期待されることから今後の需要は高まるでしょう。
一方で、IT業界では常に刷新される技術に対応できる人材が不足している状態です。IT業界の人材不足は今後も増えていくと見込まれており、人材の育成・確保が課題となっています。
IT業界は未経験でも転職できる！
IT業界は未経験でも転職可能です。特別な資格は不要のため、未経験を歓迎している企業も多く見受けられます。特に20代であれば、熱意やポテンシャルを見込まれて採用される可能性もあるでしょう。
ただし、IT業界や企業の中には、専門性や実務経験が必要な場合もあります。志望企業がどんなスキルや実績を求めているかをきちんと分析することが大切です。
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IT業界の業界別の特徴
ここからは、IT業界の業界別の特徴を紹介します。働くメリットや職種、年収、向いている人のタイプなどを詳しくみていきます。
なお、スキルや言語を身に付けたり、経験を積んだりすることで年収アップが見込めるでしょう。また、業界や働く地域によっても年収は変わることを踏まえて参考にしてください。
ソフトウェア
ソフトウェア業界の仕事は、おもにパソコンやスマートフォンで操作するアプリケーションなどのプログラム開発です。インストールして使用するタイプのほか、企業からの依頼に応じて専用のソフトウェアを開発するなど、さまざまなニーズに合うソフトウェアを生み出しています。
働くメリット
ソフトウェア業界で働くメリットは、以下のとおりです。
・比較的年収が高いこと
・フリーランスとして独立も可能
IoTやAIなど、ソフトウェア業界の技術は私たちの生活のさまざまな部分とも関わりがあります。クラウド化によって活躍の場は広がっており、将来的にフリーランスとしても働ける業種です。
職種と年収
ソフトウェアの代表的な職種には、アプリケーションエンジニア、システムエンジニア（SE）、プログラマー、ネットワークエンジニアがあります。
アプリケーションエンジニアは、パソコンで利用するアプリケーションの開発をする職種です。システムエンジニアは、システムの設計や開発、テストをします。プログラマーはシステムエンジニアが手がけたシステムをプログラミングし、サービスとして形にする職種です。ネットワークエンジニアは、コンピュータネットワークのシステム構築や保守管理を行います。
なおこれらの職種内容は、企業によって重複する場合もあります。
ソフトウェア業界の職種の年収*は以下のとおりです。
| アプリケーションエンジニア | 441.3万円 |
| システムエンジニア（SE） | 429.5万円 |
| プログラマー | 377.4万円 |
| ネットワークエンジニア | 425.6万円 |
*算出方法：typeに掲載されている求人から、賞与額を考慮して14カ月分の最低月給を年収として算出しています。
向いている人
プログラミングの知識がある方や、知識をアップデートしていく努力ができる人に向いています。新しい技術の開発を行うことになるため、変化を楽しむ気持ちや学ぶ意欲の高い方も適しているでしょう。
なお、チームで開発に関わることや、トラブルに辛抱強く対応する必要も。コミュニケーション能力や論理的な思考力が求められます。
ハードウェア
ハードウェア業界は、コンピュータ本体やディスプレイなど、電子機器の開発や製造、販売をします。スマートフォンやタブレット、スキャナー、プリンター、生活家電など、製品が目に見えるのが特徴です。
働くメリット
ハードウェア業界で働くメリットは、自分が手がけた製品が目に見えることです。製品が広告やCMなどで紹介されたり、店舗で販売されていたりすると成果を実感しやすいでしょう。
世の中で求められている最新技術の開発や製造に関わるため、社会貢献につながるという点で満足感が高いでしょう。企業によって製品の設計や製造方法など特性が異なるため、未経験でもスキルを1から教育してもらいやすいのも魅力です。
職種と年収
ハードウェアの代表的な職種は、ハードウェアエンジニアです。ハードウェアエンジニアは、おもに電子回路の部品や半導体を用いてハードウェア開発や設計をします。そのため、電気や電子工学の知識のほか、品質管理やソフトウェアなどの幅広い知識が必要な職種です。
ハードウェア業界の職種の年収*は以下のとおりです。
| 半導体エンジニア | 381.8万円 |
| 回路・システム設計、メカトロニクス関連技術者 | 370.6万円 |
ハードウェア業界の場合、製品自体が世の中に安定して出回っています。しかし、IT業界の需要が高まっている限りはハードウェアも必要とされるため、将来性のある職種といえるでしょう。
*算出方法：typeに掲載されている求人から、賞与額を考慮して14カ月分の最低月給を年収として算出しています。
向いている人
ハードウェア業界の仕事は目に見える電子機器を作ること。そのため、ものづくりや機械に触れるのが好きな人に向いています。近年はハードウェアにソフトウェアを組み込んだ製品も増えており、ソフトウェアに関心がある人や好奇心旺盛な人にも向いているでしょう。
また、ハードウェア製品の開発では、思うように動かないなどの状況に直面することもあります。物事が計画通りに進まなくても、冷静さを失わず落ち着いて対応できる能力も必要です。
情報処理サービス（SI）
情報処理サービス（SI）は、企業や団体からの依頼でデータ収集や加工、解析、計算処理を行う業種です。システム開発から保守までを一括で行うSlerと、一定期間エンジニアを提供するSESの2つに大別できます。
働くメリット
情報処理サービスは、法人顧客のシステム構築や運用支援など、法人を相手にしたビジネスを展開します。そのため、仕事の規模が大きく、やりがいや達成感を得られることも多いでしょう。ITを活用したさまざまなシステムに貢献でき、企業や人々の悩みを解決できます。ITコンサルタントなどは比較的年収が高い傾向にあるのも特徴です。
職種と年収
情報処理サービスの代表的な職種には、プロジェクトマネージャー、システムコンサルタントがあります。企業などから依頼を受けてデータ収集や加工、解析をしたり、ITに関する提案をしてクライアントの課題解決に向けてコンサルタントをしたりするのがおもな業務です。
企業がさまざまなシステムを導入する際に情報処理サービスは必要とされるため、将来的にも活躍が期待できます。
情報処理サービス業界の職種の年収*は以下のとおりです。
| プロジェクトマネージャー | 531.9万円 |
| システムコンサルタント | 513.8万円 |
*算出方法：typeに掲載されている求人から、賞与額を考慮して14カ月分の最低月給を年収として算出しています。
向いている人
情報処理サービスは、法人を相手として企業の抱える問題を解決する仕事であるため、コミュニケーション能力の高い人が向いています。顧客の話をしっかりとヒアリングし、悩みや課題の要点を精査して必要な提案ができる人は重宝されるでしょう。要望に合った提案力や、問題解決能力が高い方は活躍できる職種です。
通信インフラ
通信インフラ業界は、電話回線のサービス提供やインターネット回線提供、ネットワークの構築・運用を行います。固定電話の回線やスマートフォンの無線通信Wi-Fiなど、私たちのネットワークを支えている業界です。
働くメリット
通信インフラは、パソコンやスマートフォンのインターネット通信など、私たちの生活に不可欠です。そのため、人々の役に立つ仕事をし社会を支えている実感を得られるメリットがあります。さらに、通信インフラは変化も早いため、常に最新の知識や技術を身につけられる点も魅力です。
職種と年収
通信インフラ業界の代表的な職種には、データベースエンジニア、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニアがあります。
データベースエンジニアは、データベースの設計・開発を行う職種です。サーバーエンジニアは、サーバーの設計や構築、管理を行います。ネットワークエンジニアは、コンピュータのネットワーク構築・運用を行う業種です。
通信インフラ業界の職種の年収*は以下のとおりです。
| データベースエンジニア・サーバーエンジニア・ネットワークエンジニア | 425.6万円 |
*算出方法：typeに掲載されている求人から、賞与額を考慮して14カ月分の最低月給を年収として算出しています。
向いている人
通信インフラは、人々のネットワーク環境を整え、ITを活用した生活を支えるものです。そのため、誰かの役に立つ仕事をしたいという人に向いています。また、技術やトレンドの変化、成長が早い業界であることから、新しいことに恐れずにチャレンジできる人にも向いているでしょう。
未経験でも転職可能なため、学ぶ意欲や向上心のある人なら未経験から始めても活躍が期待できます。
インターネット
インターネット業界は、Webサイトやインターネット広告、ECやSNSの構築を行います。インターネット上で使用できるサービスの開発や集客支援など、仕事内容はさまざまで急成長している業界です。
働くメリット
インターネット業界で働くメリットは、在宅ワークやノマドワークなどの柔軟な働き方ができ、ワークライフバランスが取りやすいことです。構築に関わったWebサイトやECなどがきっかけで売り上げが伸びれば、やりがいを感じられるでしょう。
また、インターネット業界の仕事は多岐にわたります。自分に合った職種を見つけやすく、経験を積めばステップアップの可能性が広がる点も魅力です。
職種と年収
インターネット業界の代表的な職種には、Webディレクター、Webプロデューサー、Webマーケター、Webデザイナーがあります。
Webディレクターは、Webサイト全体を構築する職種です。Webプロデューサーはサイトの要件定義や企画書の作成、工程の管理を担います。WebマーケターはWeb広告やSNS運用、Webサイト解析を行う職種です。WebデザイナーはWebサイトでのサービスデザインの設計や、LP・バナー作成などをします。
インターネット業界はスキルや経験を積むことで活躍の場を広げられます。急成長している業界でもあり、多くの企業に必要とされている点が特徴です。
インターネット業界の職種の年収*は以下のとおりです。
| Webディレクター・Webプロデューサー | 439.8万円 |
| Webマーケター | 426.5万円 |
| Webデザイナー | 397.0万円 |
*算出方法：typeに掲載されている求人から、賞与額を考慮して14カ月分の最低月給を年収として算出しています。
向いている人
インターネット業界は、比較的誰でもチャレンジしやすい業界です。歴史が浅く、企業によって求められることが異なります。そのため、柔軟に対応できる人や、新しい情報を学び続ける姿勢がある人は活躍できるでしょう。
IT業界への転職には具体的な転職理由が必要
IT業界への転職を成功させるには、具体的な転職理由を用意しておくことが大切です。「IT業界へ転職したい」という漠然とした考えでは、適職を見つけることは難しいでしょう。IT業界にはさまざまな職種があるため、「なぜその職種を選んだのか」「転職して何をしたいのか」を明確にしておく必要があります。
目指す企業への転職を成功させるためには、自己分析や企業分析をしっかり行いましょう。これまで身につけたスキルや経験と企業が求めるものが合致するかを検討することが不可欠です。
まとめ
IT業界は、情報技術を活用したさまざまなサービスを提供する業界です。ソフトウェア、ハードウェア、情報処理サービス、通信インフラ、インターネット業界などに分類され、それぞれの業界ごとに必要なスキルや経験、年収などが異なります。そのため、IT業界への転職を考えるなら、自身に合った業界の職種を適切に選ぶことが大切です。
IT業界は今後の需要も高く、将来的な活躍も期待できます。未経験で転職可能な職種もあるため、興味のある方は前向きに検討してみましょう。
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監修
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