ヘッドハンティングって何? 自分が対象となった場合の対処法は?

優秀な人材はどんな企業からも求められるもの。その人材を巡って会社間でヘッドハンティングが行われています。このヘッドハンティングとはどのように行われるものなのでしょうか? また、自分が対象となったらどう対処すればいいのでしょうか?

ヘッドハンティングされたときの対処法

優秀な人材はどんな企業からも求められるもの。その人材を巡って、さまざまな企業がヘッドハンティングを行っていますが、このヘッドハンティング、いったいどのように行われるものなのでしょうか? 自分が対象となったとき、どのように対処すればいいのでしょうか?

そもそもヘッドハンティングとは?

ヘッドハンティングとは、企業に勤めている人材を、その能力を求める別の企業が引き抜く(スカウトする)ことを言います。

求人を出し、集まった応募者の中から採用するよりも、既に別の企業に在籍し、活躍している人を探し出してスカウトしてくる方が、確実に有能な人材を確保することができるため、この手法を取り入れている企業は少なくありません。

従来、ヘッドハンティングは外資系企業で多く行われていました。しかし、近年では日本企業でも取り入れているところが増えつつあり、人材ビジネスの1つとしても注目されつつあります。

・スカウト型と登録型
ヘッドハンティングは、人材紹介会社のサービスの一環としても行われています。人材紹介会社は企業からの求人票をもとに、独自のネットワークやデータベースを通じて、企業の求めるスキルや実績をもつ人材をスカウトします。

この仕組みは「スカウト型」と呼ばれ、この型を取り入れている人材紹介会社のことをヘッドハンティング会社と呼びます。

一方で、就職を希望する人に、データベースに登録してもらい、その登録者と企業のマッチングを図って会社を紹介する仕組みを、「登録型」と呼びます。これが、いわゆる転職エージェントのことです。

企業の求める人材を探すため、転職希望者ではないデータベース外の人材まで含めてアプローチする手法がスカウト型、企業と求職者のマッチングによって人材紹介を行う登録型では、人材を集めるまでのプロセスが大きく異なります。?

ヘッドハンターの存在

企業に勤める人材の能力を分析し、依頼主の求める条件にマッチするかどうかを判断するためには、見極めるためのスキルが必要となってきます。このスキルを有し、人材発掘を手がける人を「ヘッドハンター」といいます。

ヘッドハンティング会社に在籍しているヘッドハンターは、企業からの依頼を受けて人材発掘を行います。

ヘッドハンターの人数は、業界全体で700人にも上るといわれています。これほど多くのヘッドハンターたちが、有能な人材を探してさまざまな企業へ足を運んでいるわけです。

ヘッドハンティングされたらどうする?

もしも自身がヘッドハンティングされたらどうすればいいのでしょうか? 自分の意志をはっきりさせることはもちろんですが、最も大切なのは自分の将来のキャリアと照らし合わせることです。

ほとんどの場合、ヘッドハンティングされる際には、現職よりも良い雇用条件を提示されるでしょう。しかし、報酬や待遇が良いからという理由だけで、即座に決めてしまうのは危険です。

その企業で自分に何ができるのか、どんな人たちと一緒に仕事することになるのかなど、正確に把握したうえで判断するようにしましょう。

ヘッドハンティングは次なるステップへと進めるチャンスであることに変わりはありません。さらに上を目指したいという強い意志を持っているのであれば、転職を決めてもよいでしょう。

ヘッドハンティング会社をうたう詐欺に注意!

ヘッドハンティングを受けたら、ほとんどの方が、自分の働きが外部の人に評価されたのだと歓喜することでしょう。

しかし、気を付けなければならないのは、ヘッドハンティングの詐欺被害が報告されているという点です。たとえば、こんな詐欺被害があります。

ある企業で働く社員Aさんのもとに、ヘッドハンティング会社から電話が掛かってきます。Aさんをヘッドハンティングしたいという誘いでした。Aさんはその誘いを受け、退職届を提出しました。

しかし、いざ誘いを受けた会社を訪問すると、採用の事実はないと帰されてしまったのです。ヘッドハンティング会社へ電話をしてもつながらず、前職に戻ることもできず、Aさんは失業してしまいます。

明確な原因は分からないままですが、何らかの思惑によりAさんを退職させようと、勤務していた会社側が裏で仕組んでいたか、あるいは競合企業が、Aさんの勤務する会社の戦力低下を狙って行ったのではないか、などという憶測が飛び交いました。

これは一例ですが、世の中には、よからぬことをたくらむ人もいる、ということです。

ヘッドハンティングを受けた際には、退職をする前にきちんと相手の会社を調べることを怠らないようにしましょう。


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