『コンサルタント』と聞くと、年収が高くて、何やらかっこいいイメージがありませんか? でも、意外と知らないのはコンサルタントの仕事の中身。実はコンサルタントになるには特に資格が必要というわけではありません。そして私たちが思っているより、年収は高くないようです。
コンサルタントは顧客の抱える問題を洗い出し、課題を発見。見つけた課題を解決する方法を提示することが仕事です。コンサルタントには「ここまでは正しい、ここからは間違い」といった内容を推論する能力が必要で、優秀なコンサルタントほど推論する力があると言われています。
例えばある小さなメーカーが、発送履歴をノートに手書きで記録していました。この場合「発送履歴を記録する」ことは正しいけど、「ノートで手書き」することは間違い。ノートじゃなくてPCで記録しておけば、履歴の検索も容易になり、業務の軽減につながりますよ、と提示することが、コンサルタントの仕事です。
今や、あらゆる業界にたくさんのコンサルタントがいます。
多岐にわたるコンサルタント
コンサルタントで真っ先に思い出すのは『経営コンサルタント』。会社の経営に対してのコンサル業務を行います。経営コンサルタントの場合はMBAや経営学の修士号を持っている人が優遇されますが、経営コンサルタントになるための具体的な資格はありません。
『ITコンサルタント』はITを切り口にして、経営に関するコンサル業務を行います。ITコンサルタントが指摘した課題の解決を実現するシステムを構築するのがSEです。
その他にも、働く人のキャリアを見つめ直す『キャリアコンサルタント』、会社の労務管理に特化した『労務コンサルタント』、飲食店などの経営に関わる『フードコンサルタント』など、非常に幅広い分野でコンサルタントが必要とされています。
すべてのコンサルタントに共通しているのは、コンサルタントと名乗るために必要な資格はないこと。当然関連する資格を持っていた方が有利ですが、ただ「コンサルタントになりたい!」というなら、名刺を作ってしまえばなれてしまうのも現実です。
平均年収は思ったほど高くない?
さまざまな業種の年収を調べている『年収ラボ』によると、コンサルタントの年収は596万円(平成24年)。思ったほど高くはありませんね。誰でもなれてしまう反面、平均年収は低くなっているんです。年収が高いコンサルタントはやはり関連する資格を多く持っていて、推論する能力が高い人。
一見華やかでかっこよく思えるコンサルタントですが、日々の努力を続けていかないと、全員高年収とはいかないんですね。