もうすぐあなたの会社にも新入社員がやってきます。まずはどんな仕事をさせようか、どんな部下に育てていこうかということを考え始める時期ではないでしょうか? しかし調査の結果、内定が決まっている今年の新入社員は、まだ就職前だというのに転職を考えている人は26.7%もいるということが分かりました。
内定者も非内定者も転職志望が強い!
全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は『第48回学生生活実態調査』を行いました。この中で『就職について』調査し、前述のように26.7%が転職や中途退職について考えていました。
しかも転職や中途退職の時期について『具体的』に考えている人は5.9%となっていました。その具体的時期の平均は6.2年。30歳を迎える前に転職したいと考えているようです。
そしてもうひとつ気になるデータは、まだ内定をもらっていない学生の26.9%も転職や中途退職を考えているということ。
実は就職前から転職を考えるということは、不況時によく見られる状況なのです。
不況時に良く見られる新入社員像
不況時に企業は新卒採用を絞ってきます。その結果多くの学生が就職活動で苦戦を強いられます。第一志望に入社できず、なんとか就職を決めた場合「ここでも仕方ない」と考えて入社することが多くなってきます。このような考え方を持っている場合、いざ好景気になって第一志望だった企業が第二新卒の中途採用を始めると、あっさり転職するケースが多くなります。
現在の不況では第一志望の企業どころか、希望する職種につけないという場面もあります。今年の新入社員は「自分の納得する就職活動ができなかった」と考えています。
しかし不況時には「ここでも仕方ない」とは正反対の考えを持った新入社員も存在します。
正反対の考え方を持った新入社員も存在する!
それは「ここでしか雇ってくれなかったので、ここでがんばる」という考えを持つ人。最初から「がんばる」という心意気で入社してくる人はモチベーションも高く、会社の戦力になることが多くなります。
それならば「ここでも仕方ない」という考え方を「ここでがんばろう!」と感じてくれるよう、新入社員に接するように心がけるといいでしょう。例えばあなたがこの会社で働いていて良かったことを伝えましょう。先輩が前向きな姿勢であれば、新入社員も前向きになるはずです。
モチベーションを上げさせる動機付けが大切
以前当コラムでも日本ハムに入団した大谷翔平選手について触れましたが、第一志望でない会社に入社した人に必要なのは、モチベーションです。「私にはこの会社で、こんなことが出来る!」ということも動機付けのひとつ。小さな仕事を教えつつも、将来はもっと大きなことが出来るということも、早い段階で教えるのも必要でしょう。