部下を優秀な社員に育て上げたいと思うのは上司の本音。でも「なかなかいい指導方法が見つからない」「仕事のやり方を教えても実践してくれない」「失敗を注意してもなかなか直らない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか? そんな悩みも解決できそうな、新しい指導方法が話題となっています。
その指導方法とは『コーチング』です。組織改革や人材育成の手段のひとつで、対話により問題を解決していく手法です。SankeiBizでは『「コーチング」で従業員も前向きに 対話型解決、組織に浸透』と題して、実際にコーチングを取り入れた組織や企業を取り上げ、実際に効果があったことを紹介しています。
その『コーチング』とは、実際にはどのように進めていくのでしょうか?
基本は『聴く』『質問する』『認める』こと
『コーチング』には3つの基本となるスキルがあります。
まず『聴く』こと。ポイントは相手の話をさえぎらず、批判・判断はしないで聴くこと。そして相手の言葉を繰り返すことも大事です。
例えば部下があなたに「体調が悪いので明日休みたい」ということを伝えたとしましょう。
部下「体調が悪いので、明日お休みをいただきたいのですが」
あなた「体調が悪いんだね」
あなたがこう返すと、部下は体調が悪い理由などを話すはずです。その話を聴き続けることが、コーチングでは大事な姿勢です。また体調が悪いことに対して「自己管理ができていない」や「仕事に穴が空くと困る」といった批判は、部下のモチベーションを下げてしまうことになります。
まずは指導する側が聴く姿勢を作ることが、コーチングの第一歩です。
次に『質問する』こと。「どんな手段があると思う?」「あなたはどんなことをやってみたい?」と常に部下に質問をして、考えさせます。質問をすることで相手の意識の中に投げかけることで考え、答えを導き出します。
質問をする際にも、否定的な言葉は慎みましょう。「なぜ予算を達成ができなかったと思う?」という質問よりも「何が予算達成の障害だったと思う?」という方が、質問される側には前向きに捉えられます。
そして最後に『認める』こと。相手のことを認める発言が、モチベーションを高めます。「君が頑張ってくれて助かるよ」「君の作った資料がみんなに好評だったよ」といった発言で、部下を認めることが大切です。
自主的に行動する部下を育てるために、コーチングをしてみよう!
『聴く』『質問する』『認める』ことを繰り返すことで部下のモチベーションは上がり、自ら考えて行動するようになる、というのがコーチングです。現在ではコーチングに関する本もたくさん発売されていますので、興味がある方はぜひ手にとって、コーチング手法を身につけてください。
対話を重ねることで、あなたの部下も優秀な部下に変わっていくかもしれません。