仕事にやりがいを求めて、就職先を決める――。
今年も会社に新入社員がやってきて、そろそろ仕事に馴染みはじめた頃ではないでしょうか。過去2年間を見ると、新入社員は会社を決める際に『仕事のやりがい』を求めていました。
しかし今年の新入社員の多くは、『仕事のやりがい』以外のことに注目して、会社を選んでいたようです。
明治安田生命は今年の2月に、就職する予定の新卒男女を対象に『新入社員アンケート調査』を実施しました。
今年の調査によると、会社を選んだ理由の1位は『会社の安定性』で、前年より3.4%上昇し37.4%でした(1.就職活動の実態 (3)就職先を選んだ理由について)。会社を選ぶ理由の1位は過去2年間、『仕事のやりがい』がトップとなっていました。しかし今年は、昨年の43.4%から6.2ポイントも減少して37.2%の2位となってしまいました。
また5位の『会社のネームバリュー』も前年の14.9%から3.2ポイント上昇し、18.1%。景気の低迷が続き、将来への不安からか、安定した有名な企業を就職先に選んだ新入社員が多かったようです。
「仕事にやりがいを求めないなんて……」と思う先輩方も多いかもしれません。しかし新入社員に聞いた『働き方のタイプ』からは、やりがいを見つける手伝いもできそうです。
『働き方のタイプ』を見極めて、やりがいを感じてもらおう!
新入社員の意識として『働き方のタイプ』を聞いたところ、トップは『職場の人間関係に重きを置き自分の考えも修正する平和主義タイプ』が47.2%で4年連続のトップでした。このタイプであれば、良き先輩として新入社員に接することで良好な関係を築き、これまでの体験談などから仕事のやりがいを伝達するということが可能ではないでしょうか?
また3位の『上司や会社の利益を第一に考え、自分を抑える忠実主義タイプ』は前年より1.4ポイントアップの12.2%でした。会社の利益を上げるということは、ビジネスパーソンに求められている役割のひとつです。利益を上げて社会に与える貢献などを伝えることで、新入社員にやりがいを感じてもらえるはずです。
すべての新入社員が仕事にやりがいを求めていないわけではありません。しかしあなたの会社の新入社員からやりがいを感じられなければ、それを伝達するのも先輩ビジネスパーソンの務めです。あなたの部下はどんなタイプなのかを把握して、やりがいを感じられる環境を整えてあげたいところです。