SPI検査は、今や就職活動に欠かせない試験で、一次試験の科目としている会社もあります。現在、SPI3まで登場していますが、SPI2とどのように違うのでしょうか。今回は、両者の違いと対策について見てみましょう。
SPI2とSPI3の違い
SPI3は、「知的能力検査」と「性格適性検査」に分かれています。能力検査については、さらに「言語分野」と「非言語分野」の項目があります。この点は、SPI2から引き継がれているので、以前の勉強がそのまま応用できるでしょう。
性格適性検査の項目追加が、SPI2と異なるポイントです。厳しい環境下で周囲に対する関係を現す「社会関係的側面」と、組織風土への適応を示す「組織適応性」が追加され、会社と求職者のマッチングにおいて、性格検査の尺度が増えました。
性格検査は試験会場ではなく、全国のテストセンターや自宅のPCから受けるケースが増えたことも、SPI3ならではの特徴です。これにより、性格検査を自宅で行い、能力検査のみ試験会場で受験するという方法が増えました。
練習問題でウォーミングアップしよう
非言語能力試験は、SPI3適性検査のなかでも攻略が難しい項目だと言われています。その理由は、正確な回答を迅速にこなす必要があるからです。過去問や例題を繰り返し解くと成果が上がるので、非言語分野の練習問題について見てみましょう。
・非言語分野「推論」
(1)大学の文化祭に出店した模擬店から、以下の3通りの発言があった
A:模擬店は、りんごアイス、みかんアイス、ジュースがあった
B:模擬店は、商品が2種類以上あった
C:模擬店は、ジュースとアイスがあった
以上のことから、正しい推論を選びなさい。
ア Aが正しいとき、必ずBも正しい
イ Aが正しいとき、必ずCも正しい
ウ Bが正しいとき、必ずCも正しい
1.アだけ正しい 2.イだけ正しい 3.ウだけ正しい 4.アとイが正しい 5.アとウが正しい
6.イとウが正しい 7.すべて正しい 8.どれも正しくない
正解.4
「詳しい情報」から「詳しくない情報」は必ず正しくなるので、AとC、AとB、CとBは「正」と考えられます。つまり、ア(AとB)とイ(AとC)は正しいと言えます。(参考:就職活動の神様)
このように、SPI3の「非言語分野」では、論理的な筋道を立てて検証することが求められます。演習問題を繰り返すことで、素早く、正確な判断が下せるようになるはずです。
SPI3攻略のコツはあせらないこと! それぞれの検査の特性を理解しよう
SPI3攻略のコツですが、性格適性検査を受けるときは正直に答えることが一番です。多くの企業が導入していることからもわかるように、ウソをついてもすぐにわかってしまいます。
語句の読み書きや長文読解などは急に上達しないので、日ごろから対策しておくこともポイントです。出題される範囲のレベルは中学卒業程度で十分ですので、冷静に対応できれば問題ありません。時間制限はありますが、落ち着いて解けば試験突破は難しくないと思います。
就職試験用の問題集であるSPI3は、さまざまな企業が導入しています。きちんと対策を立て、転職活動をクリアしていきましょう。