KPIとは、Key Performance Indicatorの頭文字を取ったマーケティング用語で、直訳すれば「重要業績評価指標」となります。簡単に言うと、「企業成長のための目標となる指標」という意味の言葉です。
KPI指標は、「世界一の会社になる」といった曖昧なものではなく、「1日の営業訪問○件」「うち受注○件」「顧客クレーム○件」といったように、具体的な数値として定められます。
いくつもの指標に対し、達成率等をKPI分析していくことで、販売戦略のどこに問題があるのかや、この製品はどういった層に訴えかければ有効なのかといった具体的な営業の方向性が見えてきます。
KGIとKPIの違いとは?
KGIとはKey Goal Indicatorの頭文字を取った言葉で、KPIと同じくマーケティング用語のひとつです。これは、KPIによって定める細かな目標に対して、最終的なゴールとなる指標のことを表しています。企業は、KPIを分析して目標を達成していくことにより、最終的には、KGIの達成を目指すということになります。
先の例で言うと、顧客への営業活動や受注、クレーム削減などは一体何を目的としてなされているのでしょうか。「売上○%アップ」や、「顧客○件達成」などといったことですよね。これが、KGIです。正しいKPIを設定、分析、実行していくことで、KGIが達成されるのです。
ところが、KPIの設定が誤っていた場合、いくら分析をしたとしても、KGIを達成することはできません。そのため、分析にかかる労力や時間ばかりがかさんで、肝心の問題点は見えてこないということにもなりかねません。KGI達成のためには、KPIをどのように定めるかが非常に大切となるのです。
例えば、売上を上げたいと考えている時に、新規開拓に関する指標を間違えて、無理やり契約を取りつけるような営業ばかりしていたらどうでしょうか。一時的な顧客数は増えたとしても、リピーターはつかないでしょう。
また、顧客確保にばかり目を向けて、たたき売りをしていては、利益率は上がらず経費ばかりがかかります。何をKGIとするのか、そのためのKPIをどう定めるのかは、企業活動において非常に重要なポイントなのです。
KPI管理のために
多岐にわたるKPIを管理するためには、管理ツールを使うのがおすすめです。KPIマネジメントのためのツールは、複数あります。インターネットで簡単に探すことができるので、まずは試してみてはいかがでしょうか。
ここでは管理ツールをいくつか紹介してみたいと思います。
「Geckoboard」
https://www.geckoboard.com
外部との連携(API連携)が豊富なツールです。ダッシュボード機能に特化していて、Google Analyticsの訪問数や、Facebookページのいいね数、RescueTimeで測定した自分の作業効率などをダッシュボードから一覧することが可能です。気になる方は、30日間の無料トライアルを利用してみましょう。
「Adaptive Discovery」
http://jp.adaptiveinsights.com/products/visual-analytics
エグゼクティブ、事業部門管理者、データ分析者、財務部門、運営部門の利用を想定して設計されたクラウドダッシュボードソフトです。さまざまなデータソースから情報をインポートし、統合データを生成することが可能で、視覚的な表示に優れています。
「QPR Professional Manager」
http://www.itl-net.com/product/pm
タスクの登録管理機能が特徴で、タスク単位の管理ができます。KPIに関連づけた条件を設定することで、警告メールやアラートの発信が可能です。また、テンプレートが豊富にあるため、短期間導入が実現できることも魅力のひとつです。会社の戦略シナリオと達成状況が一目で分かるように可視化できます。
いかがでしたでしょうか? KPIは、会社全体の舵取りの役割を果たすだけでなく、個人の成績を伸ばすためにも活用できる指標です。ぜひ仕事に取り入れて、目標達成を目指してください。