転職への強い気持ちを企業側に売り込む
「今の会社でやれる仕事は全てやった。少しでも早く転職したい」「具体的に次に働きたい会社が決まっている」という人は、この50日転職コースをオススメしたい。このコースでのポイントは、面接期間の短縮≠ニ退職交渉開始のタイミング≠ニいう2つだ。
面接期間の短縮は、転職希望者の考えだけではどうしようもないもの。企業の人事担当や面接官らの仕事の都合により面接時間が割けない、などの理由も考えられる。しかし、それらは応募者の姿勢によって、企業側の考えが変わることもある。期待値の高い応募者であれば、他の会社に取られたくないという気持ちが働き、早く面接を設定し内定を出したい、ということにもなるだろう。そうなるためには、「自分がどんな経験やスキルを持っているのか」「今後どんな貢献ができるのか」など、応募者が十分に書類作成や面接準備をし、魅力的な人物であることが企業側に伝わらなければならない。
また、退職交渉開始のタイミングは、50日コースで転職を成功させる重要なポイントだ。法律上では、退職の意志を会社に伝えてから2週間で退職できるとされている。しかし、今の仕事の状況や後任への引き継ぎなどを考えると2週間というのは無理がある。上司からの引き留めがある可能性も考え、最低でも1カ月はみておこう。会社によって就業規則に明記されているところもあるので、しっかりと確認しておきたいところだ。これらのことを踏まえて、退職の意志を伝えるタイミングを内定が出てからではなく、最終面接が決まった後に持ってくることが必要だ。内定が出る前に退職の意志を伝えることはリスクを伴うが、逆に入社日が早めることができ、本気度合≠ェ転職希望先に伝わりやすいというメリットもある。
全ての企業において、自分が頑張 れば50日コースでの転職が可能になるということはない。書類選考の際には段階を踏まなければならない、面接の合否に1週間以上かかるなど、企業側の採用プロセスによって期間は変わってくる。一般的に、大企業≠ヘ書類や面接の結果が出るまでに時間がかかり、ベンチャー企業≠ヘ採用フローが早く融通も効きやすい、といえるだろう。
企業選びから面接、入社までを50日で完結することは、そう簡単なことではない。今後自分は何がやりたいのか、何ができるのかをちゃんと把握していて、転職に対して迷いがないことが50日コースで成功する条件となる。転職しなければならない理由をしっかりと伝えられること。そして、いつまでに何をやるべきかを把握し、実行できる時間管理。離職してからの転職活動であれば時間は自由に使えるが、在職中であれば時間の使い方はとても重要だ。転職への強い気持ちが、このコースでの成功には必要不可欠となる。
転職活動自体よりも難しい!?退職交渉の落とし穴
第一志望の会社から内定をもらうと、安堵からホッと一息つきたい気持ちになるだろう。しかし、内定が出たからといって安心しきるのはまだ早い。内定はあくまで内定。入社ではないことをしっかりと頭に入れておきたい。
円満退社をするためには、上司に対し誠意を見せるのはいいこと。ただ、退職交渉時に転職先を上司に伝えることは避けておきたい部分だ。円満退社を目指すばかりに聞かれたことを全て話すと、思ってもみない問題が起こる可能性もある。
実際にあった話で、在職中の社員が転職先の企業に対して、本人の批判をしたことにより、内定を取り消されたということもある。退職交渉時には、伝えるべきこと、留めておくべきことをしっかりと判断し、円満退職を実現しよう。
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