受付や入室、退室時のビジネスマナー【面接対策パーフェクトガイド】
面接では、会場の建物へ一歩入ったときから、面接官に見られているという意識をしっかり持たなくてはいけません。特に社会人経験アリの転職面接ですから、ビジネスマナーが身についていることを面接官にアピールしたいものです。ここでは、訪問してから受付と入室、そして退室時の面接マナーについて、詳しく紹介していますのでしっかり確認しておきましょう。
また、マナーを知っているだけではなく、「面接の機会を頂いている」という感謝の気持ちを持つことで、ふさわしくない言動が防げるとも心得ておきましょう。
訪問(会場建物へ到着)時のマナー
受付を面接開始時間の5分~10分前に済ますために、面接会場に到着する時間はそれよりも前で余裕のある、「面接開始15分前」が理想です。少し建物前で待って時間調整してから建物へ入りましょう。
建物に入る前に「必ずイヤホンを取る」「スマートフォンや携帯電話は電源OFF」「コートは脱ぐ」を忘れずに。コートだけではなく、手袋やマフラーも建物に入る前に外しておくのがマナーです。
建物に入ったら今一度見だしなみをチェックチェックして受付に行きましょう。
✔訪問時のマナーを確認
・必ずイヤホンを取る
・スマートフォンや携帯電話は電源OFF
・コートは脱ぐ
ここも注意したい☑
脱いだコートは、半分に折って腕にかけて持ちます。手袋はコートのポケットに入れても良いですし、マフラーと一緒に鞄にしまってもかまいません。マフラーは折ってコートと一緒に腕にかけても良いでしょう。
面接会場にハンガーラックが準備されていることもありますが、勝手に使いだすのはマナー違反です。受付の方や面接官などにすすめられたら使用します。
また、会場内をコートを持って歩くのが面倒くさい、扱いに自信がない場合などには、最寄り駅のロッカーに預けてから会場へ向かうという方法もあります。会場で自分が落ち着いて振る舞える方法を選択しましょう。
受付のマナー
受付は面接開始時間の10分前から、遅くとも5分前には済ませます。受付のスタッフへ氏名をはっきり名乗りましょう。
「本日、〇時に面接のお約束をさせていただいております、〇〇 〇〇(氏名)と申します」
内線電話やインターフォンなどで取り次ぎをお願いする場合は自分の氏名、用件、採用担当者名を伝えましょう。
「本日、〇時に面接のお約束をさせていただいております、〇〇 〇〇(氏名)と申します。採用ご担当のの□□様にお取り次ぎをお願い致します」
もし、近くの社員に声を掛けることになるなら「お仕事中に恐れ入ります」と一声お詫びすることを忘れないようにしましょう。
控室ではものを出したりしない
控室や応接室に通されたら、姿勢を正して名前を呼ばれるまで静かに待ちます。
スマートフォンや携帯電話を触らないのはもちろん、ここでは職務経歴書などの書類も確認しません。既に面接は始まっているという緊張感を持ちましょう。
入室のマナー
先に入室し、面接官が後から登場する場合
転職面接では、新卒の面接時と違い、応募者が面接をする部屋に先に通されて、面接官が後から登場するパターンもあります。
受付から面接する部屋へ直接通されて待つように指示されたら、指定されたイスに座って静かに面接官を待ちましょう。正しい姿勢を保ち、スマートフォンや携帯電話、書類なども触りません。
面接官が入室してきたら、立ち上がり面接官の方を向いてあいさつ、一礼します。
「○○○○(氏名)と申します。本日はよろしくお願い致します」
第一印象を左右するので、さっと立ってハキハキと発声することを心がけましょう。座ったままでの挨拶、お辞儀は完全にマナー違反です。
面接官のいる部屋へ入室する場合
名前を呼ばれたら、ドアをゆっくりと3回ノックします。面接官からの応答後、「失礼します」と中へ届くように声をかけてから入室します。
自然な横向きでドアを閉めてから面接官に向き直って挨拶します。
「○○○○(氏名)と申します。本日は面接の機会をいただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします」
もしくは、「失礼いたします」とだけ挨拶して礼をし、イスへ向かい、足元にバッグを置きます。そのあとに上記のように挨拶、一礼しても良いでしょう。
面接官から着席を促されてから、「ありがとうございます」と一言添えて着席します。
コートは自分の鞄の上に置くのがマナーです。傘立てがなく、手に持っているときは鞄の横に寝かせておきます。
✔入室時のマナーを確認
・ドアをゆっくりと3回ノック
・面接官からの応答後「失礼します」と声をかけ、ドアを開ける
・入室し、ドアを静かに閉める
・面接官の方を向いて、挨拶と一礼
・イスの横(足元の床)にバッグを置く
・着席を促されてから「ありがとうございます」と着席
退室のマナー
面接官が「本日の面接は終了です」などと言葉をかけたら、「ありがとうございました」や「本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました」とお礼を述べて、お辞儀をして面接を締めましょう。
立ち上がって退室の準備ができたら、再度一礼してドアへ向かいます。
ドアから退室する前にも体を面接官へ向けて「失礼します」と一言かけ、頭を下げてから静かに退室します。
退室後は建物の外に出るまで気を抜いてはいけません。スマートフォンや携帯電話を取り出していじるなどは、エレベーターに乗りこんだ後でもNGです。
✔退室時のマナーを確認
・面接のお礼を述べ、一礼して面接を締める
・立ち上がり、再度一礼してドアへ向かう
・面接官の方を向いて「失礼します」と述べて一礼
・退室後もすぐスマホなどを出さない
面接官が見送る場合のマナー
中途採用の面接では、面接官がエレベーター前まで見送ってくれることもよくあることです。面接の締めの挨拶が終わってから立ち上がり、鞄を持つなど退室の準備をしましょう。
面接官がドアを開けて退室を促しますので、ドアを出たら面接官の少し後ろをついて歩きます。退室時に、部屋の中に残っている面接官がいた場合は「失礼します」と一礼してから部屋を出ます。これも大切なポイントです。
途中で他の社員の方が通ったら、軽く会釈をします。エレベーター前(もしくは出口前)まで来たら、一度面接官へ向き直り「本日はどうもありがとうございました。失礼いたします」とお礼を述べてから乗り込みます。エレベーターのドアが閉まる際には一礼をしましょう。人が乗っている場合は会釈にするなど、配慮のある行動をとりましょう。
✔面接官が見送る場合のマナーを確認
・(面接官がドアを開けて促す)退室して面接官の少し後ろをついて歩く
・部屋の中に残っている面接官に一礼して退室
・エレベーター前(もしくは出口前)で、面接官へ向き「本日はどうもありがとうございました。失礼いたします」と述べ、一礼して乗り込む
・エレベータードアが閉まる際に一礼
気をぬいてはダメ!面接後のNG行為
面接が終了すると、気が抜けて面接官へ急に世間話を始めたり、ラフな口調で話しかけたりする人もいます。これらは面接官に不快感を与えてNGです。また、エレベーター内に誰も乗っていないからといって、スマートフォンを取り出して触り出してもいけません。
他にもやってしまいがちなNG行為は、建物を出てすぐにスマートフォンで大声で話すことです。特に面接の感想を話すことは絶対にやめましょう。周囲に社員の方がいるかもしれませんので、気を抜かずに立ち去りましょう。
お辞儀(礼)の角度にもマナーあり
お辞儀(礼)をする場合、男性なら手は体の横に下ろしておき、女性は前で軽く重ねます。礼をしながら発言するのは良くないとされるので、発言を終えてから礼をするように注意してください。
「失礼します」は30度の礼ですが、「よろしくお願い致します」や「本日はありがとうございました」という始まりや締めでの挨拶や感謝を述べるときには、45度の丁寧なお辞儀をしましょう。
美しい所作かどうか、模擬面接をしたり、スマートフォンで録画してチェックしてみることもおすすめです。
面接が開始されてからのマナーについては、「面接中の基本マナーとタブー」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
せっかく万全の質問対策をしていても、面接本番での些細な動作でマイナス評価をされてしまっては悔やみきれませんね。面接対策として、いまいちど訪問、受付から入室、退室時のマナーをしっかり確認しておきましょう。
建物から離れるまでが面接と心得て、気を抜かずに行動してください。
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