失業したときにお世話になるハローワーク。仕事を探すことはもちろん、失業給付を受けたり、就職に関するセミナーや職業訓練を受けたりと、足しげく通うことになります。その結果、早く再就職が決まった場合、『再就職手当』をもらえるということをご存知でしょうか?
失業した場合は雇用保険の失業給付を受けとることができます。前職の満額とはいかないまでも、お金を受け取ることができるので、就職活動に専念できるようになっています。ハローワークではさらに就職を促進するために、『就職促進給付』も行っています。その中のひとつが『再就職手当』です。
そして再就職手当は、早期に再就職するほど金額がアップする仕組みになっています。
早く再就職すればするほど、金額は多くなる!
再就職手当はすでに失業給付を受給している、またはこれから受給を受けるという方がもらうことができます。もらえる条件は、支給残日数が所定給付日数の1/3以上残っていることと、過去3年以内に再就職手当をもらっていないことです。
所定給付日数は一番少ない場合で90日。この場合は給付を受け初めてから2ヶ月以内に再就職を決めれば、再就職手当を受け取ることが可能となっています。
そして給付される金額は、支給残日数によって変わってきます。支給残日数が所定給付日数の2/3の場合は、残日数分の金額の60%。1/3の場合は残日数分の50%となっています。
例えば失業給付の基本手当日額が4000円、所定給付日数90日の場合を見てみましょう。
自己退職の場合は3ヶ月間失業給付を受けることができませんが、この期間に再就職を決めた場合には、次の金額が再就職手当として支給されます。
4000円×90日×60%=21万6000円
すでに失業給付を30日受け取っていた場合では……。
4000円×60日×60%=14万4000円
50日受け取っていた場合は、残日数分が2/3以下、1/3以上になるので割合が変わります。
4000円×40日×50%=8万円
このように早期に就職を決めれば決めるほど、多くもらえる仕組みになっています。
再就職時に確認しておきたいこと
再就職手当を受けるには、再就職先にもいくつか要件があります。ひとつは1年以上勤めることが確実なこと。仮に1年契約でも、延長の意思が会社にあれば認められます。もうひとつは雇用保険に加入すること。再就職先で雇用保険に加入できなければ、再就職手当はもらうことができません。もしも再就職手当をもらう資格がある場合は、面接などで雇用保険へ加入できるのかを確認した方がよさそうです。