職業別給料ランキング、よくニュースなどで目にしますよね? 自分の職業の平均年収が、自分の年収より高くて驚く若手ビジネスパーソンは多いと思います。
よく見る給料ランキングですが、いくら職業別でも鵜呑みにしてはいけません。詳しい調査結果を見ると、自分の適正給料が見えてきます。
給料ランキングのニュースなどは、調査結果を元に概要を伝えているものが大半です。ニュースを読んだあとに必要なことは、元となった調査結果をしっかりと見ること。調査結果を深読みしてニュースの本質を捉える力が必要なんです。
では、どんなふうに調査結果を見ていけばいいのでしょうか? 今回は厚生労働省が発表している『平成25年賃金構造基本統計調査(全国)』を深読みしてみましょう。
もっとも給料が高い産業は?
『賃金構造基本統計調査』は、産業別の賃金や労働形態などを国が調査し発表しているもの。職業までは調べられていませんが、産業別の給料額が分かります。
男性でもっとも給料が高い業種は『金融業・保険業』で、平均は45万9900円。次に『教育・学習支援業』で44万8000円となっています。(平成25年賃金構造統計調査 産業別に見た賃金)これだけを見ると「転職しちゃおうかな……」と思ってしまうかもしれません。しかしこの調査では、年齢別の給料額も発表しています。
金融業・保険業の若手ビジネスパーソンの給料は?
もっとも高い『金融業・保険業』ですが、年齢別に見ると給料額は平均に比べると、かなりの違いがあります。20から24歳は21万5000円、25から29歳は27万5900円、30から34歳でも36万9900円。若手ビジネスパーソンのうちは、平均額も届いていません。
『金融業・保険業』の場合、40から60歳の間は平均額を超えていて、ピークは45から49歳の59万5400円。40歳以降の給料が高いために、平均額が大きく引き上げられているというわけです(産業別にみた賃金 第5表より)。
ニュースを読み解く力を身につけよう!
もしもニュースで『給料ランキング』を見たら、ニュースの金額だけで転職を考えることは避けた方がいいでしょう。自分と近い年齢で平均給料が大きく上回っていたのなら、転職は選択肢のひとつになります。平均額だけを見て転職したら、自分の年齢では転職前の方が給料が良かった、なんてことにもなりかねません。
ニュースを深く読み解く力を身につけ、転職のタイミングを図ってみてください。