そもそも失業給付って何?
雇用保険の失業給付とは、現在の会社を退職した際に受け取ることのできる給付金のことです。突然職を失ってしまうと、次の職が見つかるまでの期間、生活費を捻出することが困難となります。その期間の生活費を補償してくれるのが雇用保険です。
ここで理解しておきたいのは、あくまでも「次の職を見つけるまでの援助金である」という点です。つまり、新しい職に就いた時点で、雇用保険の支給はストップします。
また、正社員の仕事が見つかるまでの間にアルバイトをしていた場合も、原則として雇用保険を受けることはできません。雇用保険の役割を正しく理解し、正しく受給することが大切です。
・雇用保険の失業給付金
私たちが会社に勤める場合、必ず雇用保険に加入することとなり、毎月給与から保険料が天引きされます。こうして雇用保険料を支払うことにより、いざというときには失業給付を受けることができる、という仕組みになっています。
雇用保険の受給手続き
離職する際には、会社からハローワークに離職証明書が提出されます。この離職証明書は在職中に本人が記入することとなりますので、離職の理由も含めて必ず記入しておきましょう。
離職証明書がなければ雇用保険を受給できませんので、もし交付されなかった場合には、会社に問い合わせるか、ハローワークに相談する必要があります。
退職後はハローワークへ行き、雇用保険被保険者離職票を提出します。この書類をもとに受給要件を満たしているか審査され、受給資格があると判断されれば、説明会に案内されます。ここで詳細な説明がありますから、それをもとに手続きを行っていきましょう。
失業給付の金額と期間について
・受給金額
保険の受給金額は、前職における過去6カ月間の給与をもとに算出されます。また、受給の上限額は下記の通りです(2015年8月時点)。
受給金額:
「受給金額=6カ月間の給与の合計÷180×50~80%(60~64歳の場合は45~80%)」
上限日額:
「~29歳…6,395円 30~44歳…7,105円 45~59歳…7,810円 60~64歳…6,714円」
・受給期間
勤め先企業が倒産した場合や企業から解雇された場合など、会社都合により離職した場合、あるいは、病気やケガなど、継続して働くことが困難な事情により離職を余儀なくされた場合には、離職票の提出と求職の申し込みをした日から7日間の待機期間を経て、雇用保険を受給することができます。
一方で、正当な理由がなく自己都合によって離職した場合には、7日間の待機期間を経てから、さらに3カ月間の給付制限があります。
また、働いていた期間によっても給付期間は異なります。一般的な離職者の場合、1~9年勤めていた方は90日間、10~19年勤務していた方なら120日間、20年以上勤めていた方は150日間となります。さらに、倒産や解雇によって離職した場合には、働いていた期間に加えて離職時の年齢も加味したうえで給付期間が決定します。
離職する際には、自身がどのくらいの受給金額になり、いつからいつまで給付を受け取ることができるのかを把握しておきましょう。