給与が高いイメージがある大学教授。しかし、教授への第一歩となる准教授の給与は、実は思ったほど高くありません。就職したものの、教授になりたくて大学院に入学することを考えているビジネスパーソンもいると思いますが、准教授の給与は一体いくらぐらいなのでしょうか?
特に就職をせず大学教授になるためには、どの程度の勉強が必要なのでしょうか。当然ですが、大学を卒業することは必須条件です。卒業後は大学院前期課程に入学。前期課程は2年間で、大学よりも高度な研究を行います。そして前期課程を修了すると『修士』の学位が取得できます。 そして、大学院後期課程に入学します。後期課程は3年間。ちなみにここで取得できる博士号は必須ではありません。後期課程を修了することが必要になるのです。そして研究所に就職して初めて『准教授』になることができます。 ストレートにここまでくると27歳ですが、実はこの先に大学教授になるためのイバラの道があるのです。 というのも、講師から准教授、准教授から大学教授とステップアップして、やっと教授になれるからです。 では肝心の准教授の平均年収はいくらぐらいなのでしょうか?
東京大学の准教授の年収は?
国立大学法人は役職員の給与を発表しています。もちろん、日本のトップと言われる東京大学でも『国立大学法人東京大学の役職員の報酬・給与などについて』を公表しています。 これによると東京大学の准教授の平均年収は約692万です(p.6 教育職員(大学教員))。しかも東京大学には935人の准教授がいて、その平均年齢は39.6歳。 准教授になったばかりの27歳では、平均年収はもっと下がるでしょうし、何より普通に大学を卒業して就職したら得ていた5年間の給与がありません。この段階で、27歳までに獲得した生涯賃金に大きな差が出るのです。。
教授の年収は1000万円を超えるけど…
実際に一度就職してから大学院への入学を目指す人もいます。しかし5年間はほぼ研究に費やすので無収入です。そうやってやっと准教授になったとしても、もらえる年収は以前の仕事を続けていたらもらえていたであろう金額より低い可能性もあります。 東京大学の場合、教授の平均年収は約1090万円、それだけを聞くととても魅力的ではあります。しかしこの年収は、長年研究を続けてきたが故に得られるもの。高収入が目的だけでは目指せる職業ではなく、どうしても学問を究めて教授を目指したいという方だけが選べる仕事なのです。そして 教授を目指すのであれば大学院に通う間の生活費など、十分に貯金をしておきましょう。