教授と聞くと、社会的イメージが良く、高年収というイメージがあります。
大学の中でも一目置かれる存在の教授ですが、なるためには非常に高いハードルが待っています。そして年収はというと、私たちが思っているほど高くはないというのも現実のようです。
教授になるための一般的な方法は、まず大学に入学して、大学院に進みます。
大学院を卒業したら大学の研究所の就職先を探し、助手や講師になります。
そして助教授や准教授とステップアップを果たし、最後に教授になる、という手順を踏む必要があります。
浪人や留年をしないで大学院を卒業すると、年齢は27歳。27歳まで勉強を続けて、初めて教授への手がかりをつかめるんですね。
では、実際に教授や助教授の平均年齢や、年収はどれくらいなのでしょうか? 全国の国立大学では、教授や助教授などの年収を公開しています。
教授になるには、ある程度の年齢が必要?
文部科学省は『国立大学法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準一覧(平成23年度)』を発表。例えば日本で名高い大学『東京大学』では、教授の年収はいくらでしょうか?
東京大学の教授の場合、年収は1090万円。人数は1229人で、平均年齢は55.4歳です。また教授の下の准教授は年収868万円、人数824人で、平均年齢45.3歳。さらに下の助教授は年収659万円、人数898人で、平均年齢は39.7歳でした(P.6)。
また『京都大学』の教授の場合、年収は1007万円。平均年齢は54.9歳と、やはり高めになっていました(P.6)。
年齢が高くなっている理由のひとつに、国立大学では教授や准教授の人数が決められているということがあります。いくら優秀な助教授でもすぐに准教授になれるかというとそうではなく、上に空きがないと、ステップアップは難しくなっているんです。
職業は違えど、年収アップを目指すには『副業』が一番?
『民間給与の実態調査結果(平成24年度)』を見ると、教授の平均年齢と近い55から59歳の男性の平均年収は618万円(P.18)。確かに年収では400万円近く多く教授の方が稼いでいますが、思ったほど高くはないのではないでしょうか?
教授自身がさらに年収を上げるためには、例えば講演であったり、著書の出版であったり、教授としての給与以外で稼いでいる場合が多くあります。
今の時代は多く稼いでいる人でも、副業に力を入れないとさらなる高年収は期待できません。一見地位が高く見える教授も、実は教授としての年収は、思ったほど高くはないんですね。