市役所など地元の役所に勤めている人たちが、どのくらいの給与をもらっているかご存知ですか? 役所に務めている人たちは公務員ですので、私たちが納めた税金が給与になっています。納税者として、地元の市役所の給与くらいは知っておいた方がいいかもしれません。
市役所などの役所に勤めている人たちは『地方公務員』になります。以前は「国家公務員より、地方公務員の方が給与は高い」と耳にした方もいるかもしれませんが、それは昔の話。現在では総務省からの是正勧告を受け、8割以上の市区町村で国家公務員より低い給与水準になりました。
では、実際給与額はいくらぐらいなのでしょうか?
最高で800万円!? その訳は?
東洋経済オンラインが2012年に調査した資料によると、地方公務員平均年収は、福島県相馬市で807万6000円(東洋経済オンライン 2012年7月10日付)。最も低かったところが大分県姫島村で、400万円でした。最大で400万円もの開きがありますが、理由は『東日本大震災』が挙げられます。
福島県相馬市は、東日本大震災で大きな被害を受けました。役所は市民のために災害本部を運営し、仮設住宅などの手配を行いました。この時に発生した月の時間外手当はひとり平均で18万7874円にも膨らんだそうです。
役所は市民のために働かなくてはなりません。災害等が起こった時は市民の生活を安定させるために、まさに身を粉にして働かなくてはいけません。
市区町村への転職は、社会人試験があるかをチェックしよう!
災害などがあったときに、市民のために身を粉にして働く決意があるのなら、市区町村への転職もいいかもしれません。今では地方公務員にも『社会人試験』があり、各市区町村で募集をかけていることがあります。しかし社会人試験はかなりの難関のようです。
例えば横浜市の社会人試験では、平成25年度は2082人が受験しています(横浜市職員採用案内)。しかし合格者はわずか128人でした。もっとも人気が高い『事務』の区分では、1590人が応募して合格者は72人。合格率はわずか4.5%でした。
公務員試験は合格=即採用ではない
地方公務員を目指すなら、やはり社会人試験の対策をしっかりと取る必要がありそうです。また公務員試験は合格すると即採用というわけではありません。各区分に空きがある場合に改めて面接を受けなくてはいけません。
地方公務員への転職は、試験に合格しても働けない場合がある、災害などがあったときには残業をする可能性が高いことを覚えておいてください。