介護の仕事、給料はどのくらいもらえるのでしょうか?転職を考えて求人情報を見ると、多く目にする介護業界の求人。よく介護業界は「全体と比較して給料が低め」と聞きますが、実際はどのくらいの金額なのでしょうか?
ある調査からは、給料の金額以外にも、介護職の魅力も垣間見えてきます。公益財団法人介護労働安定センターは、『平成25年 介護労働実態調査』を発表しました。(参考:平成25年 介護労働実態調査)。介護業界の平均月給は21万2972円でした(平成25年 介護労働実態調査より)。しかし介護業界の中でも、職種によってばらつきがありました。
国家資格取得者は、賃金が高い傾向
介護の中で最も給料が高いのは『PT(理学療法士)・OS(作業療法士)・ST(言語聴覚士)等』の27万3460円。平均よりも約6万円高くなっていました。PT・OS・STはリハビリテーション職と呼ばれる医療従事者のこと。国家資格が必要ですので、大学や専門学校で学んだ後、資格試験に合格しなくてはなりません。
ハードルが高い故に、給料も高くなっています。次に給料が高いのは『看護職員』で26万2472円。看護職員の場合は看護師の資格が必要で、やはりハードルが高くなっています。一方で国家資格ではないホームヘルパーの資格が必要な『訪問介護員』は18万8208円、ヘルパーの資格が必要な『介護職員』は19万4709円と平均を下回ってしまいます。
仕事に対するやりがいは、半数以上のひとが満足!
実際に看護の仕事で働いている人は、今の給料の額に満足しているのでしょうか?『現在の仕事の満足度』の調査では、『賃金』に満足している人はわずか18.2%(P.82現在の仕事の満足度)。やはり給料の面は、介護の現場で働く人にも満足いくものではありません。
しかし、最も満足度が高かったのは『仕事の内容・やりがい』で、半数以上の53.6%の人が、やりがいがあると考えていました。給料は低めなものの、仕事にはやりがいがある??。介護の仕事にはジレンマがあるようです。
給料が低めなことに対する経営者側の対応
経営者側も給料が低めだということは認識しています。現在では約6割の事業所で、介護職員の処遇改善のために一時金を支給しています(P.52介護職員処遇改善加算に伴う経営面での対応状況)。
今後は賃金を上げていくことが望ましいとは思いますが、現在はボーナスで給料が低い分を補おうとしています。少々給料は低めになるものの、『やりがい』を求めるのなら、介護業界は狙い目かもしれません。