昨今の若者は、「さとり世代」と呼ばれています。さとり世代の特徴を正しく知ることで、上司として、また、先輩社員として、一体どのように彼らと接し、指導していけば良いのかが定めやすくなります。では、さとり世代とはどのような人たちなのでしょうか？
さとり世代とは
さとり世代とは、諸説ありますが、1980年代後半から、1990年代前半にかけて生まれた世代を指して使われることが多い言葉です。ちょうど、ここ10年ほどの間に社会人となった世代がこれに該当します。さとり世代の特徴として、バブル期の世代とは正反対の性質があげられます。
1. ブランドや高級外車等に興味がなく、浪費を避け貯蓄を好む
2. 付き合いでの外出やレジャーに興味がない
3. 休日は家で過ごすことを好む
4. 夢や野望を抱かず、リアリスト
さとり世代は、このように競争心が少なく欲のないタイプの世代だといわれています。
ゆとり世代との違い
ゆとり世代に関しても、諸説あるものの、主に1987年度から1996年度生まれを中心とした「ゆとり教育」を受けた世代を指して使われます。ゆとり世代にも、さとり世代と同じく、貯蓄傾向が強いことや、付き合いに対して消極的で個人主義であるという傾向が見られます。
年代が被っていることもあり、同一視されることもあるさとり世代とゆとり世代ですが、一方で、ゆとり世代には、打たれ弱く、自主的に行動しない、ルールがないと動けないといった独自の傾向が見られます。ゆとり教育の弊害として「ゆとり世代」という呼び方が浸透した中、同時期の生まれでも違った特徴を持った若者に対し「さとり世代」という新しい名前が付けられたという説もあります。
さとり世代の仕事スタイルとは
さとり世代は、仕事能力自体は比較的高い場合が多い世代です。幼いころからネット環境やパソコンに触れ、情報の多い環境で暮らしているため、取捨選択能力に優れ、また、コストに対する意識も高く、コストパフォーマンスを重視します。 一方で、仕事に対して何がなんでも成功させるという意欲に欠けるという難点もあります。そんなさとり世代をやる気にさせ、うまく付き合っていくためにはどうしたら良いのでしょうか。
・目標を定め、達成感を与える
明確な仕事上の目標を掲げることで、どこに向かえば良いのかの筋道をはっきり示します。 その上で、達成した際にはしっかりと褒め、達成感を味わわせます。
・チーム間のつながりを深める
個人主義な部分もあるさとり世代ですが、人から嫌われたり、否定されたりすることは苦手です。チーム全体の中での役割を意識させ、飲み会などで個人的なつながりを深めることで、チームの一員であることを強調していきます。
さとり世代は、冷めていて扱いづらいといわれることもありますが、きちんと向き合えば力を発揮させることができます。特徴を理解して、個々人にあった付き合い方を選んでいくようにしましょう。
