上司が嫌いという前に……意識調査から見える部下と上司のギャップと、取り組みたいこととは?

「上司が嫌いだ!」という方は、何かきっかけがあったはず。言われた通りにやったのに叱られた、大事な情報を自分には伝えてくれなかった。もし、こんな理由で上司が嫌いになったなら、職場全体がコミュニケーション不足に陥っているかもしれません。

上司が嫌い

「上司が嫌いだ!」という方は、何かきっかけがあったはず。言われた通りにやったのに叱られた、大事な情報を自分には伝えてくれなかった。もし、こんな理由で上司が嫌いになったなら、職場全体がコミュニケーション不足に陥っているかもしれません。

上司と一般社員のコミュニケーション意識を調査したところ、上司と一般社員のコミュニケーション意識にはギャップがあることが分かりました。

公益財団法人日本生産性本部は『日本の課長と一般社員「職場のコミュニケーションに関する意識調査」』を行いました。まずはお互いに『コミュニケーションについて、どのように感じているか』を聞いたところ、課長の79.9%、一般社員の68.8%は『コミュニケーションは取れていると思う』と答えています(1.)。課長、一般社員ともに、かなり高い数字です。これなら部署内で人間関係がこじれるようなことはないと思うのですが、細かく見てみると、コミュニケーションが取れているのか疑問に感じる結果が見えてきました。

課長と一般社員の回答にギャップが生じている!

課長、一般社員双方に『職場では有益な情報が共有されているか』聞いたところ、『共有できている』と思っている課長は68.0%でした。しかし一般社員の回答は45.1%(2.(1))。ここには20%以上の差がありました。

また、課長へ『一般社員の話をどのように聴いているか』という質問には、『じっくり聴く方だ』という課長が85.6%だったのに対して、一般社員に『上司はあなたの話をどのように聴いているか』聞いたところ、『じっくり聴く方だ』と思っている一般社員は68.2%でした(2.(3))。

どちらの質問も、上司と一般社員の回答には大きな差が存在していました。最初の質問で『コミュニケーションは取れている』という答えが多かったとはいえ、実際にはコミュニケーションは成立していないことが分かります。

伝えたいことはハッキリと、分からないことは聞くという姿勢が大事!

コミュニケーションは「何を伝えたか」よりも、相手が「どのように理解したか」「どのように受け止めたか」が重要になります。

例えば『一般社員の話をじっくり聴く』という課長は多かったですが、話し手側の一般社員でそう感じている人は少なかった。これは『話をじっくり聴く』という姿勢が、一般社員に伝わっていなかったから。これではコミュニケーションが取れているとは言い難い状況です。このようなことが積み重なると、一般社員は「上司が嫌い」、もしくは「苦手」と感じてしまいます。

調査の中で課長と一般社員の回答にギャップがあまりなかったものがあります。それは課長の50.4%、一般社員の57%が「はい」と答えている『人間関係の構築が苦手』という項目です(3.(1))。苦手意識をなくすには、お互いが歩み寄る必要があると思います。伝えたいことを相手に理解してもらうことがコミュニケーションです。よい人間関係を築くには分からないことはすぐに、理解できるまで聞く、ということが重要です。


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