大卒者の3割が3年以内に退職する理由
大卒の3割が3年以内に離職することが問題となっています。JTBモチベーションズによると、第1志望の会社に入社できなかった若手社員の8割以上が「今の職場を続けるつもりはない」と回答しています。
調査の結果、第1志望以外の会社に入社した社員は退職のリスクが高いことが分かります。第1志望以外の会社に入社しても自分なりに動機付けが出来ている社員の場合は高いモチベーションを維持できているのですが、「モチベーションの上げ方がわからない」「適職ではない」このような社員は仕事に対して意欲的ではなくなってしまいます。
したがって、第1志望以外の会社に入社した若手社員のモチベーションを向上させること。これが早期離職者を減少させるための大きな課題となっています。(参考資料:Valuepress 入社3年以内に離職危機)
大谷翔平投手が北海道日本ハムファイターズへ入団した理由
ところで、12月9日、メジャーリーグへの挑戦を表明していた大谷翔平投手が北海道日本ハムファイターズ(以下:日本ハム)への入団を決定しました。彼はストレートは最速160km/h、海外からスカウトが視察に来るほどの実力派投手でメジャーリーグ入りも確実視されていた存在です。
しかし、日本ハムはドラフト会議で強行指名。当初、大谷投手は入団を拒否するつもりでしたが、球団及び栗山監督の説得の甲斐もあり、正式に日本ハムへの入団が決定しました。入団交渉には、10代韓国選手が米国挑戦をした実例を資料にまとめ、若すぎる渡米のリスクを説いたのです。
大谷投手も、日本ハムによるプロ野球界でもトップクラスの育成システム、日本ハムからメジャーリーグ入りしたダルビッシュ投手への実例、さらには両親の気持ちも理解した上で「日本ハム入団へと気持ちが傾いた。お世話になった人に恩返ししたい」と会見で述べています。(参考資料:スポニチアネックス 大谷日本ハム入り表明)
第1志望でなくても将来を見据えた努力が重要
大谷投手としては、日本ハムからのドラフト指名は不本意な結果でした。しかし、日本ハムで仕事をすることに対して、自分なりの動機付けができたのです。その結果が、日本ハムへの入団決定でした。
第1志望以外の会社に入社した若手社員は大谷投手の思考について参考にすべきです。明確な動機付けはモチベーションの維持・向上につながります。だからこそ、第1志望の会社に入社できなかった若いビジネスパーソンこそ、今の会社で出来ることを考えなければなりません。
モチベーションの低下は、ビジネスパーソンとしての成長を阻害する原因です。人によっては社会人としての人生は40年以上続きますから、転職や独立も選択肢に入れながら自分の将来像を明確にすることが重要です。そのために、今の仕事が将来に役立つ理由を考え、動機付けをしましょう。