転職すると給与は上がるのでしょうか? 最近は色々な業界で人手不足だと言われ、求人数が増えています。求人が増えているなら、今より給与がいい会社に転職できる可能性も増えます。転職をした人たちの給与は、どのように変化しているのでしょうか?
今、大卒入社3年目の離職率は32.4%。前年より1.4ポイント上昇していて、約3人に1人が離職しています。その理由として、厚生労働省は、離職率が高くなったのは求人が増えているからだと説明しています(YAHOO! ニュース 11月18日付)。また、求人が増えているので、今より給与が高い仕事や、やりがいがある仕事を見つけやすいといいます。
しかし、実際に転職をした人たちの給与だけを見てみると、決して楽観できるものではありませんでした。
給与が増加した転職者は、全体の3割!
厚生労働省は転職者の状況をまとめた平成25年雇用動向調査を行っています。調査結果によると、平成25年に正社員から正社員へ転職した人のうち「給与が増加した」と答えた人は30.8%でした。前年に比べると0.6ポイント上昇しています。(5 付属統計表 付属統計表4 転職入職者の賃金変動状況)
逆に「給与が減少した」との答えは34.8%で前年比4.5ポイント増。「給与は変わらない」との答えは33.4%で3.8ポイント減という結果でした。転職して給与が増えた人より減った人の方が多く、給与が変わらないという人は減っているという現象。求人が増えていても、給与面については必ずしもいいとは言えない状況となっているのです。
入社3年以内の転職は難しい!?
今、入社3年以内の若手ビジネスパーソンの中には「求人が多い今のうちに転職しよう!」と考えている人もいると思います。しかし、容易に会社を辞めてしまうことは禁物です。転職市場で求められる最低限のスキルは「社会人としての経験」です。そして社会人としての経験は、社会人経験3年以上がひとつの目安となっています。求人の中には「未経験歓迎」や「第二新卒歓迎」といった社会人経験が少なくても応募できる仕事もありますが、企業が即戦力を求めている場合は、先の記事のように入社3年以内に離職した場合、スキルが不足していると思われ、転職活動がうまくいかなくなる可能性があります。
逆に今、転職活動がうまくいきそうなのは20代後半から30代後半だと言われています。自分の武器となるスキルがあれば、興味のある求人をのぞいてみるのもいいかもしれません。給与が増えそうな求人が見つかるかもしれませんよ。