適正な職業は、人それぞれ違いますよね。会社によっては面接と共に適性検査を行って、自社の活動に見合った人物なのか判断することもあります。ところで「適正」と「適性」の意味、きちんと理解していますか?
適正と適性、仕事探しの際によく見かける言葉ですが、意味も違います。「適正」とは、「適当で正しいこと」。例文として「適正な手段」「評価が適正を欠く」のふたつがあげられています(Yahoo! 辞書より)。
では「適性」はどんな意味でしょうか? 「適性」とは、「ある事に適している性質や能力。また、そのような素質・性格」とあります。例文として「運転に適性がない」「適性を見る」があげられています。
適性検査はあくまで能力や素質、性格が、仕事に合っているかを見極めるために行われる検査です。適性検査で向いていると言われた職業が、必ずしもあなたにとって正しい職業とは限りません。
「適性」が合って「適正」ではないことも
例えば様々な適性検査を受けたところ「クルマの運転に適性がある」という結果が出たとしましょう。もしも「クルマの運転が好き!」という方なら、適性検査の結果どおりクルマの運転を仕事にすることが、適当で正しいはずです。
しかし「クルマの運転が嫌い」という方の場合、クルマの運転の仕事に就くのは適当で正しくありません。自分にとっての「適正な職業」に就くためには、適性検査から自分を知り、自分が何をしたいのかを知る必要があります。
適性検査はあくまで参考に!
転職の際に適性検査を受ける方もたくさんいます。しかし適性検査はあくまで自分を知るために行うことを頭に入れておきましょう。適性検査で最上位にあげられた職業に就けば、能力・素質・性格的にはそつなく仕事をこなせる可能性が高いでしょう。
しかし嫌いな作業であれば、いくら適性があってもモチベーションは低くなります。モチベーションが低ければ自分を高める活動も活発ではなくなり、再転職を考えた時に武器となるものを身につけることができません。
適性検査は適正な職業に就くためのひとつの目安です。結果をもとに、自分が何をしたいのかを見つめ直し、仕事を選んでみましょう。あなたにとって「適当で正しい職業」にめぐり合うことができますよ。