最近、フリーランスで働く人が増えています。サラリーマンの副業として始めた事業が軌道に乗って脱サラした、といった成功譚を目にしたことがある人もいるでしょう。
インターネットが普及した昨今では、誰もが手軽に自宅で仕事ができるようになりました。フリーランスで働く上での環境はかなり整っていると言えるでしょう。エンジニアやライターなど、フリーランスで活躍している人は数多くいます。
フリーランスの魅力
フリーランスのメリットは、自分自身で仕事内容や時間を決められることでしょう。会社の規定に縛られることもないため、能力がある人であれば、どんどん自分の力で上を目指していくことができます。
子育て・育児をしている場合も、子供のお迎えの時間を心配したり、子供の急病で会社を早退したりといった必要もありません。
フリーランスの福利厚生
一方、障害となるのは、社会保険などの問題です。企業に勤めていれば、厚生年金や健康保険は会社が半額負担してくれます。その上、仮に失業したとしても、雇用保険があるので再就職までの間の資金繰りもある程度は保障されます。また、仕事を休んでも、一定の日数であれば有給休暇によってお給料をもらうことができます。
ところが、フリーランスの場合、仕事を休めば当然お金は手に入りません。また、フリーランスは基本的に出来高制ですから、仕事をしたとしても、顧客満足が得られなければ報酬額が減少することもあります。国民健康保険や国民年金は当然自分で払わなくてはならず、将来受け取れる年金額も厚生年金よりも低額となります。
フリーランスと収入
会社員で毎月の手取りが20万円だった人が、フリーランスで月30万円売上があるとしたら、そちらの方が良いと思うかもしれません。しかし、その30万円の中から、年金や健康保険、住民税、所得税を支払う必要があるのです。その上、フリーランスには、賞与もなければ退職金もなく、将来の年金額も低くなります。
こうしたところまで考えると、どちらが最終的に使えるお金が多くなるのかは、一概には言えません。もちろん、最近では賞与や退職金がない会社もたくさんあります。会社組織にどうしてもなじめないという人もいるでしょう。
フリーランスになるか就職をするかは、目先の収入だけではなく、もっと広い観点から総合的に判断することをおすすめします。また、現在フリーランスの人でも、その経験を生かして再就職する道もあるということを、一度考えてみてもよいかもしれませんよ。