中国語が必要となる求人は多い?
日本の企業で働く外国人労働者の数は多く、約64万人にもおよびます(2012年)。また、日本企業へ就職する留学生の数は、約1万人にも達し(2012年)、これは、2001年と比較すると約3倍の数字です。中でも多いのが、中国や香港などからの労働者で、全体の約40%を占めています。
中国や香港からの労働者の数が増えれば、自然と中国語や広東語が話せる人の需要も増えると考えられます。社内で指示や報告をする際にも、中国語を話せる方が効率的です。こうした状況から考えると、中国語が必要な求人は増えてきた、と言えるのではないでしょうか。
主な転職先は?
外国人労働者が多い業種は、製造業やサービス業です。中でも製造業の占める割合は大きく、全体の約4割となっています。
しかし、中国人労働者の数で見てみると、製造業で働く人数は意外にも少なく、その他の業種で働く人の方が多くなっています。これは、中国人のビジネス分野が多様化しつつあることを示していると言えます。
中国人労働者が多い業種は、製造業やサービス業に限定されず、情報通信業や貿易業、流通業など幅広いです。
中国語を活かした仕事
中国語の能力を存分に活かせる業界として、教育・学術界を挙げることができます。
教育の分野で、中国語を取り入れている学校は少なくありません。大学や語学学校などでも、中国語や広東語を教える事業者が増えつつあります。
また、研究機関やシンクタンクなどでは、これらの言語を用いてさまざまな話題についての学術的な研究が行われています。こういった方面に興味がある方は、選択肢のひとつとして考えてみるのも良いでしょう。
ネイティブ並みのスキルを有しているのであれば、政府機関や国際機関などで、駐在員や研究員として活躍できる場があります。あるいは、こういった人材を陰で支える通訳や翻訳の仕事にも、依然として高い需要があると言えます。
日常会話レベルのスキルを有しているという人は、空港・観光地・ホテル・百貨店などでの接客、メーカーや商社などをあたってみるのもひとつです。
中国語ができると転職に有利?
ここまで紹介したように、現在では日本における外国人労働者の数が増えつつあり、その中には香港や中国からの労働者も多く含まれています。相手とコミュニケーションを取ることができるという点で見ると、中国語や広東語を話せるのは転職に有利となることも少なくないでしょう。
また、これらの言語のエキスパートにとっては、その能力を求められる業種は数えきれないほどあります。このスキルに対する需要がしぼむことは、当面の間ないと考えてよいでしょう。