海外で仕事をすると聞くと、どんなことをイメージしますか? アメリカやヨーロッパでバリバリ仕事をするというイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
しかし今、海外といってもアジア、それも東南アジア方面に仕事を求めていく人が増えているようです。
東南アジアで働くというと、日本に本社を持つ会社の現地駐在員の姿を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし今増えているのは駐在員ではなく、現地で採用されて働く人々です。日本から人材会社を通して現地で面接を受け採用される人や現地の日本法人立ち上げに応募して採用される人など、様々な方法で働き口を見つける人が多いのです。
東南アジアの賃金というと、日本で働く賃金よりも低いというイメージがありませんか? 確かに東南アジア現地の賃金は低いのが事実です。しかし、それでも現地で働きたい人は増えているのです。
そんな現状がDIAMOND ONLINEで細かく紹介されていました(『駐在員でなくても海外で働きたい日本人が増加中!? 』)。
記事に登場するAさんは新卒で就職したものの、1年で退職。現在はタイのコールセンターでの仕事に就き、現地で暮らしています。月収は20万円から8万円にまで下がりました。しかし、家賃や一部の食事は会社が負担してくれるので、月収が減ったことはそれほど気にならないようです。またタイは日本よりも物価が安いため、8万円の収入でも十分に生活ができるということです。
Aさんの場合、海外に行ったきっかけは「このまま日本にいても自分の将来は見えている」と思ったからだそうです。そんな現状を打破し、自分を高めるために、海外に飛び出したというわけです。
共通するのは「海外でチャレンジする」という気持ち
そんな海外に飛び出した人々を追った『セカ就! 世界で就職するという選択肢』(森山たつを著・朝日出版社)。これは、5人の若者の実話を元にしたフィクションで、なぜ海外で働こうと思ったのか、海外での生活はどんなものかが分かる内容になっています。
海外で働く理由で共通しているのは、決して「日本で仕事がないから」ではないということです。「自分の成長を考えて」、「現地をもともと気に入っていた」など理由は人それぞれですが、決して後ろ向きの理由ではないことが共通しています。
また現地で働く人々は「日本の常識にとらわれていない」特徴もあります。新卒で就職して、数年後には出世して……という日本で会社員生活を送っていたら当然もつであろう固定概念が海外にはありません。現地で働いている人には、海外で働いて自分の力で地位を築いてみたいという、行動力のある人が多いように感じます。
転職を考える際に誰もが「新しい会社で新しいチャレンジをしたい」と思うことでしょう。海外で働いている人々は、そのチャレンジ精神を海外で発揮したいと思っているのです。
もしも転職を検討しているのであれば、海外の現地で働くというチャレンジも、自分を成長させる一つの選択肢かもしれませんね。