残業が続くと、ちょっと息抜きでもしたいもの。残業が深夜にまで及んでしまうと「息抜きしたい!」という気持ちがどんどん大きくなってきませんか?
そんなときはスマホでゲームでもして気分も紛らわしたいところですが、やはり仕事中ということで、ガマンするのでは?
でも、仕事中に気を紛らわすことが、仕事の成果につながるかもしれません。
気を紛らわせることで考えが深まり、仕事の成果が上がる――。そんな研究結果が世界中の注目を集めています(ライフハッカー『仕事中のソリティアは判断力を高めるという研究結果』)。
この研究を行ったのはフランスのトゥールーズ大学。ある課題に取り組む3つのグループに対して、判断を下す前にそれぞれに時間を設けました。
その時間には『単純なゲームで気を紛らわす』、『複雑な気晴らしゲーム』、『静かに課題に集中する』ということを行ってもらい、その成果を比較したそうです。
その結果、『単純なゲームで気を紛らわす』ことを行ったグループの正答率は75%。3つのグループの中でトップとなりました。ここで行われた単純なゲームは、数字合わせのような単純なゲームでした。
海外で研究が進む『無意識思考効果』が仕事の効率を上げる!
一方で『静かに課題に集中する』グループと、『複雑な気晴らしゲーム』を行ったグループの正答率はともに40%でした。『静かに課題に集中する』ということは、考えが張り巡らされて効果的に思われがちですが、実はそうではなかったようです。
海外では今『無意識思考効果(unconscious-thought effect)』という研究が進んでおり、ネット上では英語の文献が数多く見られます。『無意識思考効果』とは、何か判断を迫られた場合、いったん気晴らしを行った直後に行うといい結果が出るというもの。
例えていうとパソコンが分かりやすいかもしれません。朝からずっと使っていたパソコンを再起動すると、動作が軽くなることがありますよね? それと同じことが人間の頭の中でも起こっていて、ずっと仕事で集中している最中に簡単なゲームで気晴らしをすると、それまで考えてきた仕事のことをいったんリセットできるという感じです。
日本ではまだ浸透していない考え方で、口にするのは難しいかもしれません。しかし残業が何日も続いたり、深夜になったりしたら「ちょっと息抜きさせてください!」の一言で、ちょっとスマホでゲームでもやるのが、逆に効率よく仕事をするためのコツかもしれませんね。