年収を上げるために、転職して職業を変えるという方法があります。
ここ数年は年収が上がりにくい環境であったと同時に、景気が悪く転職しても年収が上がるとは限らない状況でした。
ところが、ここ最近の景気への期待感から、職業を変えて年収を上げようとする人が増えてきています。
SankeiBizが伝えたところによると、より良い給与待遇を求めて転職する人が増えていると言います(SankeiBiz 2014年1月15日付)。
2012年第4四半期に行われた労働者の意識調査では『より良い給与待遇』を求めて転職活動をする人は25.7%でしたが、2013年第4四半期の調査では46.0%。約20%も増加していました。
その理由のひとつが『2014年の景気改善』への期待感です。『国内の景気が2014年に改善する』という回答は40%。前年同時期と比較すると15.4%も増加していました。
転職は不景気時にはあまり活発にならない傾向があります。しかし景気が良くなると転職は活発に行われるようになり、アベノミクスの影響が本格的に表れる前に転職へ動き出そうとする人が増加し始めています。
最新の調査では、どの業界の給料が上がっているのでしょうか?
今給与が伸びている業界は?
厚生労働省が発表する『毎月勤労統計調査-平成25年12月分結果速報』によると、2013年12月の全産業の現金給与総額は約54万円で、前年比+0.8%でした。ボーナス月とあって金額は大きくなっていますが、前年比でいうと微増という感じです。
しかし、なかには大きく前年比を上回っている産業もあります。
『不動産・物品賃貸業』は前年比+7.6%。特にボーナスにあたる特別に支払われた給与は前年比+10%と大きく伸びています。また郵便局や協同組合が分類される『複合サービス事業』は前年比+4.2%。『情報通信業』も+4%と伸びてきています。特に情報通信業は2013年12月の給与総額は約95万円! 金額だけで見ると『電気・ガス業』の約98万円に次ぐ2位の金額です。
勤労統計調査を毎月チェックして、転職のチャンスを逃すな!
『毎月勤労統計調査』は文字通り毎月発表されています。常にチェックしておけば、どの業界の給与が伸びているのか、手に取るように分かります。
今の年収に不満があり、転職して年収を上げようと考えている人は、毎月勤労統計調査を常にチェックして、年収が上がりそうな業界を当たってみてはいかがでしょうか。本格的な景気回復の前に、より良い転職のチャンスを逃さないようにしましょう。