参議院厚生労働委員会は、4月16日に『青少年雇用促進法案』を可決しました。今後、衆議院で審議が行われますが、ハローワークはこの法案に基づき、違法行為を働くブラック企業の新卒求人を拒否できるようになります。この他にも、労働基準監督官の増員など、国を挙げてブラック企業の締め出しを目指していますが、まずは悪質な会社に出合わないように対策を講ずるべきです。
ブラック企業7つの特徴
就職・転職活動で無事内定が出たら、新たな会社での仕事に期待を膨らませる方もいると思います。しかし、ブラック企業に入社した結果、過度な残業や給与未払いが原因で心身の調子を崩し、退職に追い込まれてしまうケースも少なくありません。ここからは、ブラック企業の7つの特徴を見てみましょう。
1.常時社員を募集している
常に社員募集が行われている会社には注意が必要です。特に、一度終了したのに、短期間のうちに募集を再開した場合、すぐに社員が退職しているかもしれませんので求人募集の背景をしっかり確認しましょう。離職率が高い職場の可能性があります。
2.面接官の態度が高圧的
採用試験の面接官は、自分の上司になりうる存在です。しかし、その面接官の態度が高圧的な場合、入社後も威圧的に振る舞われるかもしれません。社風や仕事の進め方が合わない可能性があるので、自分と相性が悪いと感じたら避けたほうが賢明でしょう。
3.内定が出やすく内定許諾を急かされる
内定が出やすいこともブラック企業の特徴と言われています。特に、内定の許諾を急ぐ職場は理由を確認するようにしましょう。中には使い捨てができる人材をすぐに採用し、とにかく現場で使いたいと考えている企業があるかもしれません。「誰でもよい」と考える会社は疑ったほうがよいでしょう。
4.残業代の未払いや低賃金
労働基準法を大幅に超過した残業時間を、すべてサービス残業として扱われてしまうケースは少なくありません。仕事に見合った給与が得られず、労働時間からすると、アルバイトのほうが好条件の職場もあるようです。
5.休みが少なく拘束時間も長い
所定の労働時間より、拘束時間が長い会社もあります。膨大な業務量や達成困難なノルマに追われ、必然的に長時間労働や休日出勤を強いられている可能性があります。
6.契約社員や派遣社員を冷遇する
正社員を優遇する代わりに、契約社員や派遣社員に残業や休日出勤を強要する会社もあります。その結果、体調を崩して退職に追い込まれるケースも見受けられるようです。
7.入社2、3年目の先輩がいない
「転職するなら3年は働くべきだ」という意見もありますが、ブラック企業で一定期間働くのは簡単なことではありません。役員やベテラン社員による業務の押しつけや過度なノルマの強要などが原因で、若い社員がすぐに離職している可能性も考えられます。
ブラック企業への入社を防ぐには事前準備が大切
社員募集や面接の方法など、入社前にブラック企業を見極める方法は色々とあります。入社後の評判についても、悪評が立つ会社はある程度調べることができます。外から見てもわからない会社のデータや職場の雰囲気は、転職エージェントに尋ねてみるなど、転職前にしっかり調べておきましょう。