就職活動を行う際、ひとつの会社の面接を受けたら、結果が出るまで他の会社は受けないという人はほとんどいないでしょう。A社から内定をもらったけれど、本命はその後に最終面接を受ける予定のB社であるということも十分あり得ます。結果、B社の内定が取れた場合、A社へは内定辞退の連絡をしなければなりません。
入社当日になって辞退をするというのは、社会人として決してやってはいけない事柄です。言い出しづらい状況ではありますが、きちんと内定辞退・入社辞退の連絡をしましょう。
いつ伝えればいいのか
内定辞退の連絡は、入社日の2週間前までならば法的にも問題はないとされています。しかし、実際にはもっと早く連絡した方が良いでしょう。
内定を出すと、会社側は入社に向けての準備を始めます。その準備がある程度進んでから辞退の連絡を受けると、それまでの準備が無駄になってしまう可能性もあるでしょう。もし、早めに辞退の連絡をもらっていれば、準備をストップして、新たに社員募集をかける余裕も出てきます。そのため、内定辞退をする際には、少しでも早く相手に連絡をする必要があるのです。
とはいえ、本命の結果がまだ出ていないなど、辞退するべきかどうか決めかねる場合にはどうしようもありませんね。せめて、本命の内定が決まったらすぐに連絡ができるよう、事前に内定辞退の理由や伝え方について考えておくようにしましょう。
どのように伝えればいいのか
インターネットで検索してみると、内定辞退用のメールの例文等がたくさん見つかります。ただし、礼儀としては、メールではなく電話をして口頭で伝えることをおすすめします。
電話をする時間帯は、始業直後と昼休み、昼休み終了直後は避けましょう。会社の営業時間や事業内容にもよりますが、11時頃や15時頃が最適です。あらかじめ伝えるべきことを紙に書いておくと、緊張で頭が真っ白になってしまったときも安心でしょう。
まず、「先日内定のご連絡を頂きました○○です」と名乗り、「その節はありがとうございました」とお礼を伝えます。その後、「大変申し訳ありませんが、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました」や、「大変恐縮ですが、頂いた内定を辞退させていただきたく思いご連絡いたしました」等の言葉で、辞退を希望する旨を伝えましょう。その際、辞退の理由を答えられるように準備しておきましょう。
内定をもらった時点で保留することもできる
先の例のように、内定をもらった後で本命企業の発表がある場合などは、いったん内定を保留してもらうこともできます。ただし、「他に受けている会社があるから」などと言うと角が立ちますから、「少し検討したい」「家族に説明をしたい」などの理由をつけるようにしてください。
内定辞退は、ある程度仕方のないものです。しかし、謝罪の姿勢を忘れず、少しでも相手企業にかかる迷惑が少なく済むよう、早急に連絡するようにしましょう。