株式会社に勤めている方に質問です。あなたの会社は税金をいくら払っているか知っていますか?
多くのビジネスパーソンは自分の会社がどんな税金を、どのぐらい払っているか知らないのではないでしょうか。『法人税』という言葉を知っていても、実際の税額を知らないのが普通でしょう。
そこで今回は、株式会社が支払っている税金について少し勉強してみましょう!
法人税は、会社を個人とみなして課税する税金です。私たちビジネスパーソンも所得に応じて所得税、住民税を納めていますが、法人も同様に税金を納める必要があります。
まずはよく耳にする法人税。これは国税=国に納めている税金です。法人税は『益金』から『損金』を引いた『所得』に税率をかけて求めることができます。益金とは法人税法上の言葉で、いわゆる収益のこと。損金は原価や売るために掛かった費用などです。
私たちビジネスパーソンは『給与支払額』から『控除額』を引いた『所得』に税率がかかります。法人税もこれとほぼ同じです。
そして法人税の税率は資本金が1億円以上の会社は一律で25.5%。これはかなり高い税率です。そして資本金が1億円以下で所得額が800万円未満の場合、税率は19%に軽減されます。所得が低い場合は、会社を守るためにも税率が軽減されるのです。ちなみにもしも赤字だった場合、法人税を納める必要はありません。
しかし法人税はこれだけではありません。
地方税分は、赤字になっても必ず納める!
ビジネスパーソンも納めている住民税ですが、法人にも住民税がかかります。これは『法人住民税』と呼ばれていて、その税率は所得が800万円未満の会社は3.81%、800万円の会社は5.19%となっています。
さらに『法人事業税』という地方税もかかります。こちらの税率は所得が400万円以下で5%、400万~800万円で7.3%、800万円超で9.6%となっています。
そして法人住民税と法人事業税は、赤字であっても必ず納めなくてはいけません。
順調に法人所得が上がると、税率はなんと40%?
法人税と言っても国税と地方税を合わせると、全部で3種類の税金から成り立っていることが分かりました。この3つの税金が重なるとかなりの金額になると思いませんか? 仮に800万円以上の所得があった場合、国税25.5%+地方住民税5.19%+法人事業税9.6%=なんと40.2%! 利益の4割を税金として納めなくてはいけません。
株式会社では株主に決算報告書が開示されます。決算報告書から所得に当たる部分を読み解いて、あなたの会社がいくらぐらい税金を納めているかチェックしてみてください。