残業と年収の関係、皆さん把握していますか?
残業が多いことを理由に転職を考えるなら、当然『残業が少ない会社』が選択肢に上がると思います。しかし残業が少ないと、残業代が出ない分、年収は下がってしまいます。残業時間は年収に対して、どのような影響を与えているのでしょうか?
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社は『長時間労働と残業代の実態』を調査し、発表しました。結果によると、今残業代が年収に占める割合は、かなり大きくなっていることが分かりました。(参考:調査レポート2014/06/26長時間労働と残業代の実態より)
私たちがもらっている賃金は、3種類に分けることができます。
ひとつが基本給に該当する『所定内給与』。ボーナスに該当する『特別給与』。そして残業代に該当するのが『所定外給与』です。2013年の調査によると、一人当たりの平均賃金は486.7万円でした。平均賃金のうち4分の3に当たる約289.7万円が所定内給与でした。
そして所定外給与は、約31.1万円。年収の6.4%が残業代になっていました。6.4%という数字は、1995年の調査以降最高の数字で、残業代が年収の下支えをしていることが分かりました(P.6 (2)残業代は景気変動の影響も反映し賃金を下支えより)。
残業はしたくないけど、年収は維持したいなら
年収に対する残業代の占める割合からも分かるとおり、最近「残業が多くて辛い…」という声を耳にします。実際に残業が多すぎることが原因で、転職を決意する人も少なくありません。しかし残業時間が転職の主な理由である場合、気をつけなくてはいけないのは、今の会社でもらっている残業代を考慮することです。
もしも今まで残業が多すぎたのなら、残業代もその分多くもらっています。転職先では残業をあまりしないのであれば、今までもらっていた位の残業代がなくなってしまいます。前の会社の年収を維持したいなら、基本給は前の会社の残業代も含めた金額を提示してくれるところを選ばなくはいけません。
基本給が上がりづらい今、転職活動は気長にやるべき!
しかし現在、基本給に該当する所定内給与は、あまり上がっていないという傾向があります。もしも残業が辛くて転職を決意し、なおかつ年収も維持したいのなら、時間をかけてでも基本給が高い会社を探さなくてはいけないかもしれません。