部長や課長の年収を知っていますか?
年収を上げるには出世が一番だと言われます。でも自分の上司に、面と向かって年収を聞くことなんてできませんので、なかなか実態はつかめません。
しかし厚生労働省の調査から、役職別の平均年収が分かります。さて、部長や課長の年収はいくらぐらいなのでしょうか?
厚生労働省が発表した『平成24年賃金構造基本統計調査』では、役職別の賃金を算出しています。
労働者が100人以上の企業の役職別賃金を見てみると、男性の部長級は67万5500円、課長級は52万5100円、係長級で39万4200万円となっています。仮にボーナスが2ヶ月×2だった場合、年収に換算すると男性の部長は約1072万円、課長は約832万円、係長が624万円です。20~24歳の男性の非役職者の賃金が20万6700円、年収約320万円ですので、部長で約3倍超、課長で約2.5倍、係長でも1.9倍も年収が多くなっています。
女性の場合は部長が64万9100円、課長が44万6700円、係長が34万9600円でした。20~24歳の女性の非役職者の賃金は20万2300円ですので、やはり金額に大きな差があります。しかし女性の場合は部長で約2.7倍、課長で約2.1倍、係長で1.7倍、非役職者との差がありますが、男性ほどではないことも分かりました。
しかし平成23年の調査では、少々気になるポイントもありました。
役職者の賃金は上がり、非役職者の賃金は下がっている?
それは20~24歳の非役職者の賃金です。前年と比べると男性で0.2%、女性で0.4%、また女性の係長級も3%減少していたのです。逆に男性は部長級が3.8%、課長級が0.6%、係長級が0.2%上昇。女性では部長級で16.1%、課長級で1.2%も上昇。役職がついている方が賃金が高いだけではなく、上昇しているということが分かりました。
それならば早くに昇格をしたいところですが、各役職の平均年齢は男性の部長級で51.7歳、課長級で47.5歳、係長級で44.0歳、女性の部長級で51.9歳、課長級で47.5歳、係長級で44.4歳と、若干高めです。
出世をして年収を上げたくても、ある程度経験を積み年齢を重ねないと、役職につくのは難しそうです。
若手ビジネスパーソン世代にも部長はいる!
年収を上げるにはいくつか方法があります。ひとつは地道に努力を重ねて、出世をすること。もうひとつは数年間経験を積んで、年収が高い会社に転職すること。そして難しいかもしれませんが、結果をしっかりと示して若いうちに出世を勝ち取ることです。
役職別の詳細を年齢別で見てみると、20~24歳はひとり、25~29歳は51人、30~34歳は403人の部長が存在します。勤続年数が0年で部長となっている方もいますが、その方々は経験を積んで転職をしたと推測されます。しかし20~24歳で唯一の部長は勤続年数3~4年。仕事をしていく中で、誰が見ても分かる成果を出した可能性が考えられます。
若手ビジネスパーソンの年収が上がりづらくなっていますが、数年後にどうやって年収を上げるかという計画を立てることも必要かもしれません。