税理士は難関資格だけあって、経験を積めば給与も上がっていきます。しかし経験を積んでもあるところで年収が足踏みすることがあるそうです。今後、税理士の資格を取ろうとしている方は、目の前の給与だけではなく、将来の年収アップのことも頭に入れて、キャリアを積んでいく必要があります。
以前当コラムで「税理士の年収には600万円の壁がある」という趣旨のことをお伝えしました(type キャリトピ 2014年2月19日付記事)。税理士の資格を取ったら大手税理士事務所への入社を目指したり、大手でなくても専門分野に特化した事務所に勤務するすることで、給与もアップしていくのが税理士の世界だということでした。
現在は、税理士試験の合格者が減っている傾向にあります。しかし、税理士を目指している方にとって、今は税理士になる前から実績を積むチャンスもあります。
税理士試験の一部科目合格者も減っている今、一部でも科目合格していることが大きな武器に!
税理士試験は全11科目中5科目に合格して、初めて税理士となることができます。しかし試験内容も難解であり、「今年は2科目、来年は3科目」といったように、年単位での科目合格を目指さなくてはなりません。
ちなみに平成24年度は全5科目に合格した人は1104人いましたが、平成25年度には905人、平成26年度は910人と低迷しています。
注目は「一部科目合格者数」です。文字通り1科目でも合格した人の人数ですが、こちらが大幅に減っているんです。平成24年度は8964人でしたが平成25年度は7443人、平成26年度には5999人にまで減少しています(国税庁 税理士試験結果 平成24年度 平成25年度 平成26年度)。
税理士試験に合格した人はもちろん、科目合格者も減っている今、税理士事務所へ入社するチャンスが増えています。
5科目合格していなくても入社できる税理士事務所を探そう!
税理士事務所は当然税理士を必要としています。しかし肝心の税理士が不足しているため、勤務させながら試験合格のためのサポートをしてくれるという事務所も存在しています。
例えば今3、4科目に合格していた場合、あと1、2科目に合格するまで転職を控えることを考えがちですが、しかしまだ税理士にはなっておらず、全科目に合格していない段階でも、入社はもちろん勉強までサポートしてくれる事務所も存在しているのです。税理士になっていないまま税理士事務所で働いていれば、その分キャリアを積むことができるんですね。
税理士になるためには5科目の試験
税理士になるためは、全11科目中5科目に合格しなくてはなりませんが、税理士が不足している今、一部科目に合格しているだけで、まったくの未経験者よりは一歩先に出ることができます。税理士になる前からキャリアを積めるよう、一部科目合格の段階で税理士事務所への転職を果たすことが、将来の給与アップ・高収入につながっていきます。