税務のプロとして税金の申請や財務書類の作成などを行う税理士には、国家資格試験に合格しないとなることはできません。
そんな税理士試験には多くの科目があるため、勉強も一筋縄ではいきません。これが、税理士になるためには「年単位の勉強が必要になる」と言われる所以です。
税理士試験は年に1回行われますが、他の資格試験と違うのは、科目が多いこと。
必須科目の『簿記論』と『財務諸表論』。この2つの科目は必ず合格しなくてはいけません(国税庁 税理士試験の概要)。
選択科目は税法に関する科目になっていて『所得税法』『法人税法』『相続税法』『消費税法』『酒税法』『国税徴収法』『事業税』『住民税』『固定資産税』の9科目あり、税理士試験は必須科目と合わせると実に11科目もの試験があります。選択科目のうち『所得税法』と『法人税法』は選択必修科目で、必ずどちらかには合格する必要があります。
そして税理士の資格を得るためには、合計5科目の試験に合格しなくてはいけません。
これだけ聞くと非常に多くの勉強が必要だという事実に愕然とするかもしれませんが、効率よく勉強する方法もありますので諦めるのはまだ早いです。
1年1科目合格を目標に、勉強計画を立てよう!
税理士試験は1回の試験で、最大5科目までしか受験できません。逆に1科目だけを受験することもOKです。そこで仕事をしながら試験勉強をするならば『1年1科目』を目標に勉強することが、最終的には合格への近道です。
税理士試験の科目名を見て分かるとおり、試験は法律の内容に基づいています。法律ゆえに各科目のボリュームも多く、複数の科目に手を出してしまうと、なかなか勉強がはかどりません。時間に余裕があるという場合でも1年2科目を目標にするのが、一般的な勉強方法です。
税理士試験では5科目一気に合格しなくても、年に一つずつでも合格していけばいいという『科目合格制度』を採っています。例えば最初の年には必須科目の『簿記論』に合格し、2年目に『財務諸表論』に合格する。何年かかっても5科目に合格すれば、税理士の資格を得ることができるのです。
この科目合格制度があるからこそ、しっかりと年単位で計画を立てることが、最終目標である税理士の資格取得への近道になってきます。
1科目の合格でも履歴書に書ける!
税税理士試験はすべての科目が、非常に難易度が高くなっています。税理士試験に1科目でも合格すれば履歴書に書くことができ、転職などの場合に評価の対象にもなります。
最終目標は税理士の資格を得ることですが、もしも資格を得られなくても、受験をして勝ち取った各科目の合格は必ずあなたの糧になります。
税理士資格は超難関ではありますが、年単位の計画を立てれば、合格も夢ではありませんよ。(税理士資格の魅力と効果的な学習方法)