司法書士は街の法律家。法律についての勉強をしないと、なかなか合格できない難関な資格のひとつです。取得するのが難しい分、合格すればニーズもステータスもあります。しかし勉強する範囲が非常に広く、司法試験は勉強にかなりの時間をかけなくてはいけません。
司法書士は、土地や会社の役員が変わった際に行う『登記』の変更などの、裁判所に提出する書類作成を主な仕事としています。また訴訟額が140万円以下の裁判の場合、弁護士に代わり法廷で弁護活動をすることもできるので、法律を熟知している必要があります。
また相続や遺言の作成、認知症や障がい者などの財産を守る成年後見人になることもできます。高齢化社会が進むなか、今後も仕事は増えていくと予想されます。
しかし、これらの需要の高まりに反して司法書士の合格率は非常に低くなっています。平成24年の司法試験では出願者数2万9379人に対して、合格者は838人、合格率は2.8%。今まで法律の勉強をしたことのない方が挑戦するならば、大抵年単位での勉強が必要になります。
学校では15ヶ月コースが主流? まずは予習から始めよう!
インターネットで検索すると司法書士のための学校をいくつか見つけることができます。初心者でも挑戦できるポピュラーなカリキュラムは『15ヶ月コース』。1年以上の勉強が必要になるわけです。ある学校の初心者向け講座では、週2日6時間の勉強で、15ヶ月後の合格を目指します。週2日なら休日を利用して通えそうですが、プライベートの時間を有効に使わないといけません。
なぜここまで時間がかかるのかというと、法律が多岐に渡っているからです。法律の全体構造を学ぶことに始まり、民法、不動産登記法、会社法・商法とどんどん細かくなっていきます。これまでまったく法律に触れたことがない場合は、「法律とはどんなものか?」という予習から始めるのが賢明です。
年齢制限がないので、じっくりと勉強するのも手?
司法書士試験には年齢制限がありませんので、合格者の平均年齢も34.80歳と意外と高くなっています。平成24年には65歳の合格者もいました。勉強を始めるのに年齢は関係ありません。今後のニーズの増加などを考えると、年齢に関係なくチャレンジしてみてもいいかもしれません。
試験は毎年7月に行われます。司法書士を目指したいと思っている方は、何年後の7月に受験するのか、まず目標を決めましょう。受験日から逆算して勉強のスケジュールを決めることが、合格のための近道になります。