総務部の仕事にどんなイメージを持っていますか?
『営業』というと、比較的仕事の内容はイメージしやすいと思いますが、総務は関わった事がない限りは、具体的な仕事の内容をイメージしにくいのではないでしょうか。
また会社によって総務の役割が違うことがあります。実は会社の総務部を見ると、会社の成長度が分かってしまうんです。
まずは立ち上げたばかりで、社長と社員のふたりだけの会社を思い浮かべてください。この場合ふたりで経理や事務処理を行いますよね? しかし事業が順調に進んでいくと、当然忙しくなっていきます。少なくとも経理と事務処理は誰かに任せたいと考えるでしょう。
そこで新たに加えたメンバーに、経理と事務処理を任せます。社長と元からいた社員のふたりが円滑に業務に取り組めるようにサポートしてもらうわけです。実はこの新たに加わったメンバーが『総務』です。他のメンバーが仕事に集中でき、業務を円滑にする役割をするのが『総務部』になるんですね。
総務とはすべての事務を行う業務。どんどん会社が大きくなってくると、総務部自体の仕事量が増えてしまいます。そこで総務から経理が離れ経理部に、人事が離れ人事部が作られます。
会社の部署を見渡したときに総務部の他に経理部や人事部がある場合、その会社は順調に成長している証しだと言えるわけです。
では大きく成長して経理や人事が切り離された総務部が楽な仕事かと言うと、そうではありません。立ち上げたばかりの会社の総務と同じように、円滑に業務が進むよう、今度は他部署や他の会社との調整をしなくてはなりません。そして時には、会社の大きなプロジェクトに携わるチャンスも潜んでいます。
時には話題となるプロジェクトに関わるチャンスも?
ゲーム会社として有名な任天堂のHPでは、採用情報の中で2009年に入社した総務部の方へインタビューを行っています(任天堂 先輩紹介2013)。
インタビューの中で印象に残った仕事を聞いたところ「ルーブル美術館へのガイド機提供プロジェクト」と答えていました。このプロジェクトはニンテンドー3DSをルーブル美術館のガイド機として提供するプロジェクトで、世界的にも話題になったプロジェクトです。
一見すると総務部が関わりそうもない大きなプロジェクトですが、契約書の作成から始まり、ルーブル美術館、海外の協力会社との交渉など、非常に大事な仕事を担っていたようです。
ただの『何でも屋さん』と思うことなかれ!
大きく成長した会社の総務部は『何でも屋さん』などと呼ばれることがあります。他部署との繋ぎ役や備品の管理など、地味に映る仕事も多いかもしれません。しかし総務という仕事は、時には社外との交渉の中で、会社にとって非常に大事な役割を果たす仕事なのです。