社員に関するあらゆる業務をこなす人事部の仕事。設立したばかりの会社には人事部がないことがほとんどですが、会社の成長に伴って人事部ができていきます。
社員に気持ちよく仕事をしてもらうために、人事部ではどんな仕事をしているのでしょうか?
人事部の仕事は多岐に渡ります。まずは新卒や中途社員の採用です。会社の方針に沿って募集の告知や会社説明会の開催、面接の手配など、実際に社員として採用するまでに様々な準備を行っています。また新入社員の研修はもちろん、既存社員に対する研修など、人員育成の計画も立案します。
そして人事のもっとも大きな仕事は、やはり社員の人員配置。異動や転勤、昇格までをコントロールしなくてはならず、非常に重要な仕事です。
しかし今、人事部の仕事が見直されており、例えば給料の計算などはコンピューターソフトで行えるようになるなど、簡単になってきています。
ところが実際に『人事部をなくす』ということを行った企業には、いくつかのトラブルがあるようです。
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ウォールストリートジャーナルに『企業から人事部をなくすとどうなるのか』という記事が掲載されました(WSJ 4月10日付)。アメリカでは会社の改革を進める際に、人事部をターゲットにすることが多いといいます。そして人事部をなくした場合、様々なデメリットがあったようです。
例えば賃金問題の解決。通常賃金について相談するのは人事部です。しかし人事部がないと相談するところがありません。結局問題を解決するためにはその都度、話し合わなくてはいけなくなります。また従業員間に問題が発生した場合も、解決する部門がありません。こうしたデメリットを解決するために、記事内の会社が採った方法が、マネージャー制度でした。
マネージャーは社員の契約更改や有能な人材の確保、また本来人事部で行っていた年金の計画までをこなしています。マネージャーは勤務時間のうち5%を人事の仕事にあてているそうです。
しかしこのマネージャー制度にもデメリットはあります。
当然ですが、マネージャーは人事の専門家ではありません。雇用や賃金の法律に関する専門知識や、良い人材がどこで採用できるのかに関する知識も、専門の人事担当者より劣っています。
それらの足りない知識を補うことが必要となり、その結果、マネージャーの負担・責任が増えてしまうのです。
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今後日本でも、人事部の見直しが起こるかもしれません。もしも人事部がなくなると、社内の問題を相談する相手がいなくなるということ。また、人事部がなくなりマネージャー制度が採用されるとしたら、あなたの部下に対して人事部の仕事を代わりにしなくてはなりません。
労働問題や賃金など、様々な問題がなくスムーズに働けているのは、人事部のおかげ。あまり社内では目立たない人事部ですが、なくてはならない存在だということを忘れないようにしてください。