ボーナスはすべてのビジネスパーソンが一律で貰えるわけではありません。会社の業績はもちろん、業種などによって異なっています。
自分のボーナスの額を比べる場合、同業種と比較することになります。あなたのボーナスの金額は、同業他社と比べて多いと思いますか?
キャリアデザインセンターは25~34歳の若手ビジネスパーソンを対象に『賞与総額は、同業他社と比較して多いと思うか』を尋ねた意識調査を行いました(キャリアデザインレポート2012 賞与支給額評価調査)。
グラフ:キャリアデザインレポート2012 最近1年間に支給された賞与の総額は、同業他社と比較して多いと思いますか、少ないと思いますか
賞与金額が同業他社より『多い』と思っている人はわずか3.1%。『やや多い』は11.5%でした。合わせても14.6%しか、『多い』と思っていませんでした。一方で『少ない』は36.6%、『やや少ない』は19.2%。実に半数以上の人が、賞与金額が同業他社よりも『少ない』と感じていました。
しかしボーナスの金額が少ないからといって、嘆く必要はありません。ボーナスの金額が年収に占める割合は、会社によって違ってくるからです。
法改正を行うほど会社によってボーナスの仕組みは違う!
現在はボーナスから、厚生年金や健康保険の保険料が天引きされています。平成15年4月以前の保険料は月収の17.35%、賞与などは1%となっていました。この保険料率は平成15年4月に改正され月収、賞与など共に13.58%に改められました(平成15年4月時点)。
この改正の背景には、会社による賞与金額の違いが生む不公平感を無くすことにありました。
例えば年収300万円でボーナスなし、月収25万円を貰っている場合、法改正前は25万円の17.35%、毎月4万3375円の保険料が徴収されていました。年にして52万500円です。
これが月収20万円、ボーナスが60万円だった場合、月収20万円に対して毎月3万4700円、ボーナスには6000円の保険料が掛かります。この場合の保険料の年総額は42万2400円。約10万円も保険料に差があったのです。
この不公平感を無くした法改正。裏には年収におけるボーナス金額の割合の違いがあったのです。
同業他社と比較するなら『年収』で!
同業他社と比べてボーナスの金額が少なくても、もしかしたら月収は高いかもしれません。もちろんボーナスの金額は多い方がいいですが、同業他社と比べる場合は年収で比べたほうがいいでしょう。ボーナスが多いからと同業他社に転職したのに月収が非常に少なかったら、転職した意味もありません。
同業他社とボーナスの金額だけで比較することはありません。あくまで年収で比較するように心がけてください。