お金の増やし方のひとつに、投資があります。でも実際に株を買うとなると、ちょっと尻込みしてしまいませんか?
そんな方に最適な投資の仕組みが、来年1月に誕生します。名前は『NISA(ニーサ)』。小額から始められる上、税制上の利点もある制度です。今から勉強しておいて、来年はあなたも株式投資デビューをしてみませんか?
『NISA』は政府が主導して導入を決めた小額投資非課税制度。株式や投資信託などで得た運用益や配当金を、一定期間、一定金額を非課税にする制度です(政府広報オンラインより)。
現在株式や投資信託で得た運用益や配当金には、税金がかかります。その税率は今年12月までは特例措置のために10%、来年からは本来の税率20%に戻ります。この税金、NISAを利用すると、年100万円までの新規購入分を対象に非課税になります。
例えば100万円の株式を買ったところ大高騰。なんと2倍の200万円になったとしましょう。200万円になった段階で株式を売却すると利益=運用益は100万円。この100万円には通常20万円の税金がかかりますが、NISAを利用すると非課税になります。そして非課税となるのは最長5年。毎年100万円ずつ株などを購入していくのであれば、5年間で500万円分が非課税となります。金額、期間が定められているとはいえ、税制上大きなメリットがあります。
そしてNISAには、ちょっとした運用のコツもあるようです。
一気に上がりそうな株よりも、小額で買えて安定した株が狙い目
NISAを利用した取引で非課税となるのは、年100万円までの新規購入分。
例えば80万円分の株が、購入してすぐに160万円になり、すぐに売却したとします。すると、この年に使える非課税対象分は20万円だけになってしまいます。こまめに購入、売買を繰り返しているとあっという間に非課税対象分はなくなってしまいます。
そこでNISAをうまく使うには、なるべく小額で購入でき、非課税対象期間の5年間保有することを考えて、破綻しないような安定した企業の株を購入することです。1株あたりの配当金がいいものや、株主優待が実用的であればさらにいいですね。そして非課税となる期間が終わる5年目に売却して、利益を得る。その利益でまた株を購入する、というやり方が賢い運用方法になりそうです。
よく聞くデイトレードのようなやり方には向かず、5年間は銀行に預けるような感覚で投資をしていくことが、NISA攻略のポイントになります。
口座開設も慎重に! 4年間は口座の移動ができない!
NISAは専用の口座を開設して、運用することになります。現在は来年のNISAスタートに向け、各金融機関がキャンペーンを実施しています。手数料や特典などが金融機関によって変わってきますので、なるべく有利な条件の金融機関で口座を開設しましょう。
なぜかというと、NISAはひとり一口座と決められていて、一度口座を開設すると最初の4年間は口座の移動もできなくなるからです。
まずはどこに口座を開くかをしっかり吟味して、来年1月には投資デビューができるよう、今のうちから株式市場を勉強しておきましょう。