あなたは年収と所得の違いを説明できますか? 元々は税金の計算のために分けられている年収と所得ですが、友人の間などで話題になる手取り額にも関係しています。年収と所得の違いは、昨年末にもらった『源泉徴収票』を見れば分かります。今回は源泉徴収票を元に、どこを見れば年収や所得が分かるのかを解説いたします。
日本では収入に対して算出された税金を支払わなくてはなりません。会社に勤めていて副業などで他に収入がない場合、会社からもらう源泉徴収票にすべてのデータが記されています。
ではまずあなたの『年収』から見てみましょう。
年収は1.の『支払金額』です。年収というのは会社から支払われた給料やボーナスなど、支払われたすべてのお金で、税法上は『収入』とも呼ばれています。毎月の給与明細を見ると、給与から税金や保険料などが引かれていると思いますが『支払金額』は税金や保険料などは引かれていない金額です。もしも「年収はいくら?」と聞かれた場合は『支払金額』を答えることが正解です。
所得は税金の計算に必要!
次に『所得』は、2.の『給与所得控除後の金額』になります。給与所得控除後の金額とは『支払金額-給与所得控除額』になっています。給与所得控除額とは、ビジネスパーソンに認められた経費にあたる金額で、支払金額=年収によって金額が変わってきます。例えば収入が180万円超360万円以下の場合は『収入の30%+18万円』が経費と認められ、収入から引かれます。所得税や住民税は『所得=給与所得控除後の金額』に掛かります。税金の計算のために、所得を算出しておくことが必要なんですね。
手取りは年収から各種金額を引いたもの!
最後に『手取り』です。手取り額は『1.支払金額-3.源泉徴収税額-4.社会保険料等の金額』です。3.の『源泉徴収税額』は、2.の『給与所得控除後の金額』から算出された、所得税等の金額です。そして4.の『社会保険料等の金額』は、雇用保険や厚生年金などの社会保険料です。毎月給与としてもらうお金は、税金や社会保険料が引かれたものですよね。この、実際にお金としてもらった金額のことを『手取り』と言います。
年収・所得・手取りの計算を理解しておこう!
『年収』『所得』『手取り』の違いは分かりましたか? もしも友人同士で話題になった時、すぐに答えられるように、昨年末にもらった源泉徴収票から、自分の年収と所得、手取り金額を覚えておきましょう。また自分の年収を知っておけば、転職活動をしていく際に、年収がいくらなら、手取りがどのくらいになるのかも計算することができるようになりますよ。