職業が変わると、年収はどのくらい変わるのでしょうか?
転職して今の仕事と違う業種へ転職する場合、給料がどのくらいになるのか分からないもの。転職したら「思っていた給料じゃなかった」なんてことも少なくありません。
職業を変えた場合、年収はどの程度になるのかを把握するために、国の調査を利用しましょう。
厚生労働省が毎月調査、発表を行っている『毎月勤労統計調査』。毎月支払われる給料や労働時間を、業種別に調査しています。毎月発表されているので、まさに『今』の業種別の給与、労働時間を把握することができます。調査結果を見ると、今どの業界の給与が高いのか、上昇しているのかが一目で分かるようになっています。
業界全体の給与の平均を把握できる『月間現金給与額』!
まずは『平成25年11月分結果確報』から、何が分かるのかを見ていきましょう。
『第1表 月間現金給与額』では、業種別の給与額が分かります。『現金給与総額』は基本給、残業代、ボーナスを含めた給与額が分かります。それだけではなく前年同時期比がどの程度なのかも記載されているので、給与が上がっているのか下がっているのかも確認できます。
平成25年11月で最も給与総額が多いのは電気・ガス業で44万789円でした。ただ前年比は0.5%なので、特に給与が上がっているというわけではなさそうです。
そして、この表からは残業代も分かります。電気・ガス業を参考にすると『所定内給与』は残業代を含まない分の給与。『所定外給与』が残業代にあたるものです。電気・ガス業の所定内給与は前年比-0.6%の37万6921円、所定外給与が前年比+5.3%の5万1627円。基本給部分は下がっているものの、残業部分が多くなっているということが分かります。
転職して「労働時間が長かった……」とならないために!
また、『第2表 月間実労働時間及び出勤日数』からは、実際の労働時間も分かります。例えば電気・ガス業界の場合、所定内労働時間は前年比-3.0%の142.7時間、所定外労働時間は+2.9時間で、総労働時間は-2.5%の157.1時間でした。『現金給与総額』と合わせてみていくと、やはり残業時間が増えているということが分かりますね。
転職するなら業界の『今』が分かる『毎月勤労統計調査』をフル活用!
『毎月勤労統計調査』からは、業界の給与だけではなく、残業の時間、労働時間の前年比など、あらゆる勤務状況が分かります。もしも他業種へ転職を考えているなら『毎月勤労統計調査』を確認して、業界の今を把握しておきましょう。また求人に載っている給与額が妥当な金額なのかを確認するのにも使うことができますね。
国が実施する調査を使って、いい転職を成功させましょう。