新卒入社時の年収、覚えていますか? 初任給決定プロセスが私たちの給料に影響を与えるワケとは?

新卒で入社した初年度の年収を覚えていますか?そろそろ新年度、今年も新入社員が入ってくる時期が近づいてきましたが、今年入社する人たちの年収はどのくらいなんでしょうか?実は新卒の初任給、すでに働いている私たちの給料と密接な関係があるんです。

新卒の年収

新卒で入社した初年度の年収を覚えていますか?
そろそろ新年度、今年も新入社員が入ってくる時期が近づいてきましたが、今年入社する人たちの年収はどのくらいなんでしょうか?
実は新卒の初任給、すでに働いている私たちの給料と密接な関係があるんです。今年の新卒入社の給料を見ると、あなたの給料がどうなるか、ある程度見えてくるようです。

日本経済団体連合会が昨年発表した『新規学卒者決定初任給調査結果』。2013年3月卒の新入社員を対象にした調査によると、昨年の新入社員の初任給は大卒事務系で20万8721円、技術系で20万8495円でした(2013年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果 P.3 図表3-1)。前年と比べると事務系は0.09%アップ、技術系0.07%アップとほぼ横ばいと言っていい数字でした。
この初任給の金額、何を考慮して決定しているのでしょうか?

影響が大きかったのは『世間相場』と『在籍者とのバランス』!

調査では『初任給決定にあたっての判断要因』を探っています。1位は『世間相場で決めた』で33.2%(P.1 図表1)。他の企業など世間の相場を調査して初任給を決定するのが多いことが分かります。
そして2位は『在籍者とのバランスや新卒者の職務価値で決めた』で25.9%でした。すでに入社して働いている私たちは最近では給料がなかなか上がりませんが、新卒者だけに高い給料を払われると、以前から働いている人にとっては不公平に感じますよね? 実は新卒の初任給は、すでに在籍している人とのバランスを考えて決める企業が4分の1にも上っていたんです。
すでに働いている私たちにとって、今最も注目しているのは『アベノミクスの恩恵が給料に反映されるのか?』ということ。在籍者とのバランスを考えて初任給を決定している企業の場合、私たちの給料が上がらないと、新卒の初任給も上がらないということ。
新卒への求人賃金が、自分が入社したときよりも明らかに高いという場合、企業側は在籍者の給料も上げようと考えている表れでもあるんです。

景気の良さは初任給に大きく影響している!

新卒初任給を据え置いた企業は、ここ4年間90%を超えています(P.2 図表2-2)。しかし不況に陥る前の2008年には、初任給を据え置いた企業は52%に留まっています。
最近は「景気が良くなりつつある」という話も耳にするようになりました。この景気の良さが給料に反映されるかどうかは、自分の会社の『初任給』を見れば、ある程度指針は見えてきそうです。
あなたの会社の今年の新卒求人の金額はいくらでしょう? もしもあなたが入社したときより高かったら、あなたの給料も上がると考えても良さそうです。


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