財務・会計コンサルタントの職務経歴書サンプルと書き方のポイント
財務・会計コンサルタントの職務経歴書を作成するには、担当業務、役割、成果を明確にすることが重要です。クライアント企業の業種・規模は幅広く、またスペシャリストが必要とされやすい職種なので、これまでの案件(プロジェクト)で具体的に何をしてきたのかを企業側にわかりやすく伝えます。また評価される資格やスキルも忘れずに記載しましょう。コンサルタントは論理的思考力が重視されるため、アピールポイントがきちんと整理され、矛盾なく記載することが大切です。
財務・会計コンサルタントの職務経歴書を書くポイント
具体的な担当業務と役割を明確に記載する
財務・会計コンサルタントには、財務、会計など金融に関する専門知識が高く求められます。それらの知識があると読み取れるように顧客企業の業種、取り組んだ課題に関する情報を職務経歴書に記載しましょう。また、自身の経験やスキルを企業側が正しくイメージできるよう、具体的な担当業務や役割を明確に記載しましょう。コンサルタントは論理的思考力が重視されるため、アピールポイントが整理されておらず矛盾があると、選考で不利になる可能性もあります。
数字を使って成果、実績をアピールする
財務・会計コンサルタントの職務経歴書では、案件(プロジェクト)の成果、個人の実績を数字で示すことが欠かせません。財務再構築に伴うコスト削減や収益向上、M&A戦略(プロジェクト)など案件の成果をできる限り数字で示しましょう。その上で、個人が担当した業務・役割についても数値を意識して伝えることにより、実績の信憑性が増すと共に、人材価値を正確に伝えられます。
保有資格・スキルをまとめてアピールする
財務・会計コンサルタントに必須の資格はありませんが、他のコンサルタント職よりも中小企業診断士、公認会計士、税理士などの資格が採用に影響する可能性があります。保有している場合には忘れず記載しましょう。また、財務や会計に関わる専門知識、コンサルティング経験、コミュニケーションスキルの高さなどもアピールピントになります。簡潔かつ正確に記載し、採用担当者に正確に伝わるように工夫しましょう。財務・会計コンサルタントは職務経歴書に記載すべき内容が多いので、本記事に記載してあるサンプル(フォーマット)のように見やすくまとまったレイアウトにまとめましょう。
財務・会計コンサルタントに求められる能力
財務・会計コンサルタントは、財務や会計、金融関連の専門知識が必須です。企業価値評価のため財務諸表分析、資産状況調査などの分析・調査スキルに加え、ロジカルな思考力も求められます。具体的な調査方法や分析対象・分析に用いたフレームワークなどを明確にすることで、スキルやレベルが採用担当者へ伝わりやすくなります。
財務・会計コンサルタントはプロジェクトチームを組んで業務を進めていくため、コミュニケーション能力や人間的魅力といった資質も求められます。役割によってはリーダーシップや管理能力などのマネジメントスキルが必要になる場合もあります。
財務・会計コンサルタントには、法人税法や所得税法、租税特別措置法などの法律の知識も必要です。業務経験や保有スキルなどで、法律関連の知識をアピールしても良いでしょう。
コンサルタントは提案書や報告書を作成するスキルが必須なので、文章力はもちろん、図解力やデザイン力も必要になります。それらのスキルを職務経歴書でもアピールできるように、見やすいレイアウトでわかりやすい選考書類を作成しましょう。
財務・会計コンサルタントの職務経歴書サンプル
この職務経歴書は財務・会計コンサルタントを経験している30歳 男性の書き方サンプル例になります。
職務経歴 概略
20XX年X月~ | ○○アドバイザリー |
現在に至る |
職務経歴
■20××年×月~現在に至る
○○ アドバイザリー
【事業内容:財務アドバイザリー、M&Aトランザクションアドバイザリー、事業再生支援/資本金:○億円/売上高:△億円/従業員:×名】
業務内容:下記のプロジェクトに従事
期間 | 業務内容 |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
○○ アドバイザリー [業務内容] ●売上高1,000億円以上の食品加工会社におけるM&A 計画立案、実行サポート (株式交換によるM&A・子会社化。200億売上増加のシナジー効果) [役割] アナリスト (対象企業の事業・資産評価と分析、グループ全体の資本構成の分析、株式交換プランの立案サポートなどを担当。) |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
同社 [業務内容] ●売上高1,800億円以上のカー用品販売会社におけるM&A戦略立案、実行支援 (合併後に国内2位に浮上) [役割] アナリスト (買収候補先の発掘、被買収事業の調査・分析及び収益予測、買収交渉サポート、契約書のドラフティングなどを担当) |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
同社 [業務内容] ●売上高7,000億円以上の建設会社におけるM&A戦略立案、実行支援 (合併後に国内6位に浮上) [役割] コンサルタント (買収候補先の発掘、被買収事業の調査・分析、買収資金調達を含むM&A戦略立案、買収交渉サポート、売買契約書の締結サポートを担当) |
得意分野
・売上規模拡大シナジーを目的とするM&A戦略立案
・買収交渉サポート(マッチング時交渉、および買収金額交渉)
保有資格・スキル
20XX年X月 | 普通自動車第一種運転免許 |
20XX年X月 | TOEIC890点 |
20XX年X月 | 公認会計士第2次試験合格 |
20XX年X月 | 公認会計士第3次試験合格 翌年×月に公認会計士登録 |
・市場/競合調査・分析スキル(5Forces、SWOT、3C分析など)
・企業価値評価(事業評価、資産評価など)の調査・分析スキル
・交渉力(複数の買収交渉経験あり)
・報告書・提案書や契約書などの文書作成スキル
・PCスキル(Word、Excel、PowerPoint)
自己PR
私の強みは、M&A戦略に関わる業務経験が豊富にあることです。現職では食品加工、カー用品販売、建設会社のM&A戦略の調査から交渉、買収後のサポートまで一貫して経験し、企業買収に関わるスキルを身に付けることができました。買収交渉を主導する立場でサポートさせて頂いた経験があることから、交渉力にも自信があります。また、売上規模拡大を主目的とするM&Aのため、市場/競合調査・分析スキルも詳細に行いましたので、戦略コンサルタントに負けないレベルだと自負しております。今後は、これまでに培ったノウハウと語学力を活かし、貴社が多く顧客とする外資系企業の案件に貢献してまいります。
職務経歴書のセルフチェック方法
完成度を高めるために、内容を再確認することが重要です。
以下を参考にして、職務経歴書をブラッシュアップしましょう。
職務経歴書のチェック項目
職歴を「5W1H」で明確に伝えられていますか?
- いつ(西暦表記・在籍期間)
- どこで(在籍企業・所属部署・常駐先)
- 誰に・誰と(社外経営者・担当者、社内関係者)
- 何を(業務内容)
- どのような目的で(業務のゴール・背景・意義)
- どんな立場で(役職・役割・責任の範囲)
自己PRになる情報を盛り込めていますか?
- 成果・実績(改善後の数値、担当業務、社内評価など)
- 得意分野(担当業界・業種、業務内容≪営業プロセス改善、M&A戦略など≫)
- 資格(中小企業診断士、MBA、公認会計士、TOEICなど)
- 保有スキル(調査設計スキル、コミュニケーション力など)
- PCスキル(Word、Excel、PowerPointなど)
情報が正確に伝わる内容に仕上がっていますか?
- ビジネス文書(名詞・体言止め)
- レイアウト(記号・改行・表で見やすく)
- 具体性(5W1H・数値・専門用語)
- PRポイント(得意分野・業務内容・スキル・資格)
- 適性(求める人物像に合致した内容・書き方)
- マネジメント(人数・成果)
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