戦略コンサルタントの職務経歴書サンプルと書き方のポイント
戦略コンサルタントの職務経歴書を作成するには、担当業務、役割、成果を明確にすることが重要です。顧客企業の業種や規模、案件(プロジェクト)のなかで具体的に何をしてどのような実績をあげたか、顧客にどのような成果をもたらしたのかを伝える必要があります。またアピールできる資格やスキルも忘れずに記載しましょう。コンサルタントという職種は論理的思考力が重視されるため、アピールポイントがきちんと整理され、矛盾なく記載することが大切です。
戦略コンサルタントの職務経歴書を書くポイント
具体的な担当業務と役割を明確に記載する
戦略コンサルタントは、顧客企業の業種や規模、担当する案件(プロジェクト)によって業務内容が異なるため、仕事の幅や身につく知識・スキルが広がりやすい職種です。自身の経験やスキルを企業側が正しくイメージできるよう、業務や役割を明確に記載しましょう。また、戦略コンサルタントは論理的思考力が最も重視されるため、アピールポイントをきちんと整理しましょう。
数字を明確にして成果、実績をアピールする
戦略コンサルタントの職務経歴書では、案件(プロジェクト)の成果、個人の実績を数字で示すことが欠かせません。組織再編、M&A戦略、新規事業の立案など担当した業務で顧客企業にもたらした成果を、できる限り数値で記載しましょう。さらに個人の実績についても数字で示すことを意識すると、人材価値を正確に伝えることができます。
保有資格・スキルをまとめてアピールする
戦略コンサルタントに必須の資格はありませんが、中小企業診断士、MBA、公認会計士などの資格があれば採用に影響する可能性があります。保有している場合には忘れず記載しましょう。また、コンサルティングを通して得た様々な業界知識や経営戦略に関わる知識、コミュニケーションスキルなどもアピールポイントになります。簡潔かつ正確に採用担当者に伝わるよう工夫することが大切です。戦略コンサルタントは職務経歴書に記載すべき内容が多いので、本記事に記載のサンプル(フォーマット)のように見やすいレイアウトにまとめましょう。
戦略コンサルタントに求められる能力
戦略コンサルタントには論理的思考力(ロジカルシンキング)が必須です。どのような経営上の課題に取り組み、どのような調査方法や分析方法を用いて仮説を検証して問題解決へとアプローチしたのか、具体的にイメージできるように書いて能力をアピールしましょう。例えば調査に用いた方法(顧客インタビュー調査、Web調査など)や、業務で用いたフレームワーク(SWOT分析、PPM分析など)を明確にすることでスキルやレベルが採用担当者へ伝わりやすくなります。
戦略コンサルタントはプロジェクトチームを組んで業務を進めていくため、コミュニケーション能力や人間的魅力といった資質も求められます。役割によってはリーダーシップや管理能力などのマネジメントスキルが必要になる場合もあります。
コンサルタントの職位にあると、基本的に自分の判断で問題解決の仮説をたてます。その仮説の検証作業を行い、戦略などをまとめて報告するまでの一連の範囲で中心的役割を果たします。どういう仮説をたて、どういう情報を集め、どのように分析するかなどの判断を任されるので、自律的な問題解決能力が求められます。
戦略コンサルタントには提案書や報告書を作成するスキルが必須なので、文章力はもちろん、図解力やデザイン力も必要になります。それらのスキルを職務経歴書でもアピールできるように、見やすいレイアウトでわかりやすい選考書類を作成しましょう。
経営コンサルタントの職務経歴書サンプル
この職務経歴書は戦略コンサルタントを経験している30歳 男性の書き方サンプル例になります。
職務経歴 概略
20XX年X月~ | ○○○○カンパニー |
現在に至る |
職務経歴
■20××年×月~現在に至る
株式会社 ○○
【事業内容:戦略コンサルティング/資本金:○億円/売上高:△億円/従業員:×名】
業務内容:下記のプロジェクトに従事
期間 | 業務内容 |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
○○○○カンパニー [業務内容] ●経常収益1,200億円以上の外資系クレジットカード会社におけるBPRプロジェクト (30%の業務時間短縮による、20%のコスト削減を実現) [役割] アナリスト (会員獲得チャネル別の採算性評価・予算策定根拠の検証・予算実績管理上の課題抽出と解決の方向性のとりまとめ・営業拠点別業務のばらつきの実態調査を担当。) |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
同社 [業務内容] ●経常収益1兆2,000億円以上の金融機関のM&A戦略の立案 (合併後に国内3位の金融機関に浮上)。 [役割] アナリスト (被買収事業の調査・分析及び収益予測、買収条件の交渉サポート、契約書のドラフティングなどを担当) |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
同社 [業務内容] ●売上高約1兆円の半導体メーカーにおける営業生産性改善(営業業務効率改善プログラムの策定) (10%の労働時間削減を実現および20%の売上増加) [役割] アナリスト (市場調査・分析、インタビュー設計及び実施・集計、定量・定性的分析、レポート作成などを担当) |
20XX年X月 ~ 200X年X月 (X年Xヶ月) |
同社 [業務内容] ●経常収益約1兆8,000億円の金融機関の営業戦略の再構築 (融資・投信販売の年間新規獲得額が30%増加) [役割] コンサルタント (リテール・法人それぞれの営業資源の活用実態と営業品質の評価、市場調査・分析、営業戦略の策定を担当。) |
得意分野
・業務プロセス改善(特に営業業務での営業チャネル別採算性評価)
・金融業界分野でのBRPとM&A戦略のコンサルティング
保有資格・スキル
20XX年X月 | 普通自動車第一種運転免許 |
20XX年X月 | TOEIC890点 |
20XX年X月 | ○○大学大学院MBA |
自己PR
私の強みは、経常収益が数千億~1兆円超えの大手企業に対するプロジェクト経験が豊富にあることです。企業の規模が大きいほど戦略的な失敗による損失が大きくなるため、アナリストとしての調査・分析ではプロジェクト毎に事業評価モデルを再構築するなど精度の高い分析に貢献致しました。またコンサルタントとしての業務プロセス改善業務では、顧客セグメンテーションを明確化・評価することで優良顧客の発見、また顧客情報の活用体制を構築するとともにチャネル別営業戦略を立案し、顧客企業の利益最大化を実現いたしました。今後は、TOEIC890点の語学力を活かし、外資系企業に対するコンサルティングにも挑戦したいと考えております。貴社に貢献できるよう、成長意欲を持ち続けて精進してまいります。
職務経歴書のセルフチェック方法
完成度を高めるために、内容を再確認することが重要です。
以下を参考にして、職務経歴書をブラッシュアップしましょう。
職務経歴書のチェック項目
職歴を「5W1H」で明確に伝えられていますか?
- いつ(西暦表記・在籍期間)
- どこで(在籍企業・所属部署・常駐先)
- 誰に・誰と(社外経営者・担当者、社内関係者)
- 何を(業務内容)
- どのような目的で(業務のゴール・背景・意義)
- どんな立場で(役職・役割・責任の範囲)
自己PRになる情報を盛り込めていますか?
- 成果・実績(改善後の数値、担当業務、社内評価など)
- 得意分野(担当業界・業種、業務内容≪営業プロセス改善、M&A戦略など≫)
- 資格(中小企業診断士、MBA、公認会計士、TOEICなど)
- 保有スキル(調査設計スキル、プレゼンスキルなど)
- PCスキル(Word、Excel、PowerPointなど)
情報が正確に伝わる内容に仕上がっていますか?
- ビジネス文書(名詞・体言止め)
- レイアウト(記号・改行・表で見やすく)
- 具体性(5W1H・数値・専門用語)
- PRポイント(得意分野・業務内容・スキル・資格)
- 適性(求める人物像に合致した内容・書き方)
- マネジメント(人数・成果)
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