扶養家族欄の書き方【履歴書作成ガイド】

採用担当者は、履歴書の扶養家族欄から税金、社会保険の手続きや手当支給の有無、社宅の必要性などを確認しています。さまざまな事務手続きなどに関わる情報なので、正確に記入しましょう。
具体的に扶養家族とは、あなたの収入で養っている方のことです。ここでは、扶養家族の範囲や条件、記入例も詳しくご紹介します。

扶養家族欄の書き方 基本ルール

履歴書の扶養家族欄には、扶養に入っている家族の人数を書きます。まず「扶養家族(配偶者を除く)」欄で配偶者を除いた扶養家族数を記入して、次に「配偶者の有無」「配偶者の扶養義務」を記入するフォーマットが一般的です。

扶養記入欄の記入例

扶養家族欄(サンプル1)

扶養家族とは?

扶養とは生計を支えていることをいい、税金や社会保険料などを支払っている対象を扶養家族と呼びます。基本的に夫婦や親子、三親等内の親族が範囲ですが、たとえば同居の子供自身が
税金や社会保険料を払っている場合は、扶養から外れている状態です。

【扶養家族の条件】
・収入が所定条件を満たしている(被扶養者となる人に収入がある場合、60歳未満で年収が130万円未満、60歳以上および障がい者は年収が180万円未満であり、かつ記載者本人の年収の1/2未満であること)。
・三親等内の親族で同居している。
・記載者本人の収入により生活をしている(扶養する人が記載者本人以外とは別に存在しない)。

「扶養家族数」の注意点

既に説明した扶養家族の範囲でも、「扶養家族数」に含めない場合があります。
・夫婦共働きの場合で、配偶者側の扶養に入っている子ども。
・年齢が75歳以上の人。
・別居している(別居でも年収130万円未満、かつ記載者本人からの援助の合計額よりも年収が少ない場合に扶養家族と認められる場合があります)。
・就職していて、ほかの健康保険組合に加入している。

配偶者欄の書き方と注意点

配偶者は法的な結婚相手のことを指し、一般的に夫や妻のことです。配偶者欄には、配偶者がいれば「有」、配偶者がいなければ「無」に〇を記入します。

 内縁の配偶者(事実婚) は税制上の配偶者控除を受けられないため、履歴書の配偶者欄は 「無」とすることが多いですが、「有」を記入しても補足記載・説明できれば問題はありません。 なぜなら、社会保険上では生活の実態をみて結婚と同様の状態として扱われるためです。
また、家族手当なども会社それぞれで規定が異なりますので、 内縁の配偶者がいる場合には「配偶者無」で、事実婚である旨を補足で記載するというのも方法の一つ です。
必ずこう記載すべき、と定まっていない部分ですから「配偶者無」として入社し、社会保険の手続きなどの場合に担当者へ確認するという方法もあります。

配偶者の扶養義務欄の書き方と注意点

配偶者に収入がない場合は扶養義務があります。(夫婦は民法上、相互に扶養義務があります。)また、配偶者に収入がある場合の扶養となる「条件」は、年収が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万未満)、かつ記載者本人の年収の1/2未満です。

配偶者がいない場合の記入例

【例1】同居もしくは別居の父母(75歳未満)の収入がなく、生計を支えている場合
配偶者欄(サンプル2)

【例2】同居の母(75歳以上、収入が180万円未満)がいる場合
扶養家族欄(サンプル3)

配偶者に収入がない場合の記入例

【例1】夫婦、子供1人の場合(子供に収入なし)
扶養家族欄(サンプル1)

【例2】夫婦、子供1人の場合(子供の収入130万円以上)
扶養家族欄(サンプル5)

【例3】夫婦、子供1人の場合(子供に収入なし)、夫の母(同居、収入無し、75歳以上)
扶養家族欄(サンプル1)

配偶者に収入がある場合の記入例

【例1】夫婦(配偶者の収入が130万未満)、子供1人の場合(子供に収入なし)
扶養家族欄(サンプル1)

【例2】夫婦(配偶者の収入が130万以上)、子供1人の場合(子供に収入なし)
扶養家族欄(サンプル8)

扶養家族は選考に影響する?

一般的に、採用担当者は扶養家族欄では税金手続き、手当の必要性などを確認しています。
扶養家族がいることは特別ではありませんので、扶養家族の有無で直接選考に影響するとは考えず、事実のまま正確に申告しましょう。
扶養家族に介護が必要など、実際に時短勤務といった働き方で考慮してほしい点がある場合は本人希望欄で記載します。
選考が進むうえで、故意に記載していないとわかると虚偽申告と受け取られる可能性がありますので注意しましょう。

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